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そして…とっても楽しそうに、その電車の写メを撮った時はこうだったとか思い出を語ってくれる斐。
本当に電車が好きなんだなーって。
電車のことなんてよく知らないまま好きになっていたあたしは斐の話がとても興味深かった。
それに話を聞いているうちにもっと好きになった。
今までこんなに何かに夢中になってる人なんて見たことがなかったな…。
大好きなもに夢中になってる人とってなんだか目が輝いて見える。
でもその話を聞いていて一つ気になることがあった。
「あれ…?
斐は〜ッスが口癖じゃなかったっけ?」
「ああ!ごめんッス。
口癖っつーか先輩と話す時には〜ッスってつけちゃうんッスよね」
先輩か……。
そういえば、あたしは斐より1つ年上だった。
斐はあたしのことを友達って言うより先輩って言う目で見ていたのかな。
そんなの嫌だ…。
「じゃあ、その口癖やめて。タメ口でいいから」
「え?でも…有果ちゃんは一応先輩だし…」
「いいの!!
それにあたしのこと先輩とか思わないで。
後、呼び捨てでいいし…。
友達なんだしもっと親しくしていいに決まってるでしょ」
きょとんとした表情であたしを見る斐。
「ちょっと!!そんな顔で見ないでよ」
そんな顔されると言ってるこっちが恥ずかしくなる。
“もっと仲良くなりたい”って言うのがまっすぐな言葉で伝えられないからそう言ったのに。
赤くなってそうな顔をあたしは両腕で隠した。
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