皆さん、こんばんは!
草木も眠る丑三つ時
キュートなお顔とブラックハート
ギャップがたまらぬみんなのプリンス
ヴォルデモート卿のお家からwhoが
実況中継しちゃうお{emj_ip_0173}

まずはちっとばかし
時間を巻き戻してそもそもwhoことワタシがここにいる理由から説明しよう!

昨日、いやもう今日になってたかな…
まぁ、とにかくそれぐらいの時間のこと
ワタシはロンドン郊外からかなり離れた小さな森を歩いていた
今日のお洋服は
エッグシェイプのジャケットにタイトなスカートのセットアップ
両脇に立体的なシダの葉が織り込まれ、シノワズリを思わせるタペストリー効果ありなオシャンティなシロモノ
ナッパレザーのグローブも履いて
闇に溶け込む中国マフィアの風体
もちろん、夜のお散歩ってワケじゃない
そう!
何を隠そうサラザールの最後の子孫と
一言二言おしゃべりしに行くのだ

世界征服たくらむちょっとアブない子なのはしってたけどそんなの正直どうでもいい
ダンブルドアから聞いた話じゃとんでもない魔力の持ち主で、頭の出来もイイとのこと

ワタシの身体を不老不死にした呪いの関係で
その子が成人するまでは会えやしなかったが
密かに成長を楽しみにしていた
期待しすぎてはイタイ目を見るかもしれないが
ダンブルドア以外からはなかなかの
好評価だったからね
それを見越してか
昨日はダンブルドアに久しぶりのお説教をくらった

分かってないなぁ、ダンブルドア
彼からもらった棒つきレモンキャンデーをなめつつ思う
人は好奇心には勝てないし、ワタシは特に
その子に頼まねばならぬコトがある
自分の都合を最優先して何が悪い
生きたいように生きていくのだのだのだのだのだ
そうなのだ
ってことで、今日成人したはずのその子に
何が何でもあってやる

イギリスの冬は凍死できるレベルで寒い
森の中はなおさらだったので
保温呪文をガッツリかけた
森の中ほどでそれがいきなり切れたときは
久しぶりに死を身近に感じたよ
死ねないけどね

なんで切れたのかって?
答えは簡単
あの子がかけた保護呪文のお陰
諸事情あって魔法が効かないこの体
うっかり保護呪文を通り越してきたらしい
それは目の前に広がる大きな屋敷を見れば
明らかだった

見るからに特権階級らしい豪華さと品格、
見る者を圧倒せんとする威圧感
漠然と
住む者が自分に望む姿そのままを映し出してる気がした
途端に、記憶の欠片に反応して
電流みたいな興奮が背筋を駆け上がる

あぁ、そうか、
ワタシは
この子と同じものに憧れた人を知っている
幸か不幸か
あの人には与えられなかった
この子が望むものを
今のワタシは存分にあげることができる

決して短くはなかった時間を耐えた甲斐があるのかもしれないと思った

ダンブルドアに止められている以上、
玄関からこんばんはするわけに行かない
仕方なく、仕方なく、仕方なく(!)
アクション映画の一コマみたいに
窓を蹴破ることにした




「いやっほい!」



そして今
草木も眠る丑三つ時
ヴォルデモートくんのトランクから拝借した
紅茶を手に
ワタシたちは向かい合っている


Let's get down to business.
(さぁ、ゲームを始めよう)











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