※伏黒と虎杖が出会う場面を省かせて貰います。
訪れた病院で悠仁と恵が運命的な出会いをしている事など露知らず、私は一人''フラフラ''と杉沢第三高校へ向けて歩いていた。
勝手に居なくなってしまった事を、恵は怒っているだろうか。
怒られてしまうだろうか?嫌だな。怒られるのは。
そんな事を考えながら私は一人坂道を登る。
やっとの思いで坂を登り終え、校門を潜ろうと校門の方へ足を進めた時、学校の校門前で一人佇む青年……虎杖悠仁の姿が私の視界に入った。
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虎杖seid
嫌な気配のする学校へいざ乗り込もうとした時、伏黒から「ここにいろ」強く念押しをされ、一人情けなく校門の前で佇んでいた。
校門を飛び越えて走り去っていってしまった伏黒の背を、ただ見詰める事しか出来なかった。
なんて、情け無い奴なんだ。
「何、言う通りにしてんだ。俺は」
伏黒に言われたからって、こんな所で立ちすくんでていいのかよ。恐怖で震える自身の手を強く握りしめる。
「そんなに強く手を握りしめると血が出るよ」
背後から突然聞こえて来た声に、バッと後ろを振り向く。
「オマエ……」
「貴方は今……何に怯えているの?」
悠仁の言葉を遮る様に、そう言った少女に少しばかり戸惑ってしまう。
けれども、直ぐに悔し気な表情で目の前の彼女を見詰める。
「そんなの俺だって分かんねーよ。自分が何に怯えてるのかなんって」
自身の前髪をくしゃり握り締めて、悔し気に唇を噛み締める。
そんな俺を彼女の射すくめるような視線が身体を貫く。
「いいえ。貴方は分かっているわ。貴方が何に怯えているのかを……よく考えてみて。貴方は何に怯えているの?」
彼女の美しいバイオレット色の瞳に映り込む情け無い俺の姿。
瞳に写る俺の姿を見て、「俺は何に対して、こんなにビビっているんだ?」そう俺は思った。
学校からは、何故か感じた事のある予感が肌で感じられる。
そう……あの時の。その言葉を最後に、俺の頭の中である一つの言葉が浮かび上がる。
そうだ。今もあの時も感じるのは。
身近な死___
''そうだ。そうだな。学校からは''死''の予感がする。
死ぬのは怖い。爺ちゃんも死ぬのは怖かったかな。
そんな感じは全然しなかったな。''
''俺も泣いたけど、怖かったからじゃない。少し寂しかったんだ。
今目の前にある「死」と爺ちゃんの「死」は何が違う?''
オマエは強いから。人を助けろ)
不意に爺ちゃんが言っていた最後の言葉を思い出す。
''短期で頑固者。見舞いなんて俺以外来やしねえ。「俺みたいになるな」? 確かにね。でもさ。''
「虎杖!?」
''爺ちゃんは正しく死ねたと思うよ。''
自前の運動神経を生かし、一階から四階の窓へ飛び越え、窓ガラスを打ち破り、自身の大事な先輩二人を飲み込もうとする呪霊に恐怖する事も屈する事も無く、呪霊に向けて重い一撃を与えた。
そんな、俺の姿を優しい眼差しで彼女が見詰めていた事など露知らず。
不意に爺ちゃんが言っていた最後の言葉を思い出す。
''短期で頑固者。見舞いなんて俺以外来やしねえ。「俺みたいになるな」? 確かにね。でもさ。''
「虎杖!?」
''爺ちゃんは正しく死ねたと思うよ。''
自前の運動神経を生かし、一階から四階の窓へ飛び越え、窓ガラスを打ち破り、自身の大事な先輩二人を飲み込もうとする呪霊に恐怖する事も屈する事も無く、呪霊に向けて重い一撃を与えた。
そんな、俺の姿を優しい眼差しで彼女が見詰めていた事など露知らず。