平和に行きましょう。
しのび
「そこまで人を食ってない鬼と人間なら、俺ァ人間相手にする方が厄介で面倒だな」
「普通人間相手にすることは早々ねぇっすわ八咫さん」
「普通なら鬼を相手にするのもねぇ話なんだけどなぁ」
あっはっはっはっは、……はぁ。
「あれだぜ、簡単に殺るならこの、首の後ろから簪突き刺してな?ここんところに骨の継ぎ目があるから、そこからぐっと入れて、描き回しゃ脳みそぐっちゃぐちゃになって動かなくなるぜ」
「あんた本当なんで官憲に引き渡されねぇのかな」
「お館様と柱が重用して下さってるからに決まってんだろ。ためになる話しか教えてやってねぇのにひでぇ弟子だな」
「音柱さまもびっくりな暗殺術仕込まれる為の弟子じゃなかったんですがねぇ!最近仲間にもドン引かれてるんですからね!?」
「善き哉善き哉」
「八咫さんって、元々どっかに所属してたんですっけ」
「んん?何でお前がそれ知ってるんだよ、お館様にしか話してねぇぞ」
「この間べろんべろんに酔った時にめちゃくちゃ聞かされましたけど」
「あぁーあの日かぁー。……今度から本格的に仕込もうかな」
「悪寒がするんで嫌です。んで、八咫さんにもなんかあったんですかね」
「何もねぇよ。職場が消えちまって無職になった俺を、お館様が拾ってくださったってだけの話さぁ」
「はぁーさっぱり分かんねぇ」
「元々俺ァな、比良坂機関っつー政府お抱えのシノビやってたんだよ。国の利益の為なら何だってやったなぁ、拷問も殺しも美人局も悪いこと大体全部。そんで着々と出世してたってーのにさぁ、知らねぇ間に職場は消えてなくなるわ訳わかんねぇ生き物はいるわで困ってたんだわ」
「この国やべーな。鬼がいるわやべぇ忍者いるわで夢の国ならぬ悪夢の国じゃねえか」
「最初は一般人だったから、とりあえず胴体から全部もいでも死にゃしねぇ鬼相手とかめちゃくちゃ怖かったよ」
「一般人の定義ってなんでしょうね」
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