平和に行きましょう。

ほぐに


 そりゃあ流石の夜行とて梅を学校に通わせないという選択肢なぞないことは分かりきっている。ただでさえ昨今の魔法族は減少傾向にある上、将来的に妻として迎え入れる中で親戚以外の周囲を黙らせるには学歴と実力はあって困ることは無い。そして何より、自分の傍に置いておくだけでは不健全だ。



 26歳の兄が8歳の子供にご執心。
 この事実を知った時、恵は如何にして一族から兄の名を抹消するか丸々1週間は悩んだ。何やってるんだこのロリコン野郎とその場で殴りに行かなかっただけ理性的と言えるだろう。

「……正直なところ、あの子にボーイフレンドが出来たらもっと怒り狂うと思ってたよ」
 少なくとも相手の命はなかっただろうと予想していた反面、夜行は特に何をするでもなく、むしろ梅の周囲との交流を喜んでいる様子さえ見て取れた。やっと正気に戻ったかと思えば、しかし婚約を取り消すでもないので、どう言った思考回路なのか素直に聞くことにした。
「まだ婚約状態だしな。在学中くらい自由であるべきだって気付いたんだよ」
「あー、つまり期間限定の遊びとして容認してるってことだな」
「要はちょっとした思い出だな。それに、どこに行こうがあの子の帰る場所が俺であるなら、少しくらいの寄り道は許容する」
「もし駆け落ちとかしようとしたら?」
「相手を殺す」




「ランって結構有名だよ。中国で1番古い魔法族で、でもそのくせ純血主義じゃないんだ。魔法さえ使えたらマグル出身でも半純血でも敵対してる一族出身でも気にしなくて、だからめちゃくちゃ人数が増えてる」
「で、その中国で1番大きな派閥の本家筋の奴と婚約してるから、梅は他からちょっかいかけられないって訳。相当ヤバい魔法使いって話だし」




























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