平和に行きましょう。

かたくり3


 ダンデの実家のご近所さんには、ホップの友だちであるカタクリとメルが住んでいる。最初はカタクリの一人っ子だったのだが、ある日遠縁だという親戚のメルが同居することになってから、ホップの口から出る女の子の名前とその日のハプニングが増えた。
「あんな、あんな…えっと、」
 越してきた当時は滅多に顔も出せなかったカタクリが、ジョウト地方特有のコガネ弁を恥ずかしがってどうにか誤魔化しながら話そうとする様子は健気だ。彼女のご両親がエンジンシティまで赴き、ジムリーダー戦を観戦しに行ってからいい方向に触発され、人付き合いを前向きに頑張り始めたという。その結果、最初は避けまくっていたダンデにもホップを真似して「お兄ちゃん」と呼び始め、話をする機会が多くなった。
「おにいちゃん、タローがおおきくなるのに、なにがいるんかなぁ。ごはん食べてるんやけど、だけど、大きくならんの」
「あぁ、カタクリが捕まえたガーディか」
 カタクリの腕には前足を掴まれて二本足で立つタローと名付けられたガーディがいる。エンジンシティから帰ってきて、文字通り自らの手で捕まえてきたという。切っ掛け1つでポケモンを素手で捕まえる辺り、カタクリの思い切りの良さは凄まじい。
 伊達に先にお兄ちゃんと呼ばれている訳ではない。ダンデはカタクリが言葉足らずに伝えたいことは何となく分かっていた。
「ウインディに進化するには、ほのおの石がいるんだ。ほのおの石は店には売ってないし、ワイルドエリアという危ない地区で採れるものだから、カタクリにはまだまだ早いな」
「そうなんやぁ」


5歳頃
「おにーちゃん」
「どうした、カタクリ!」

10歳頃
「ダンデ兄ちゃん、ホップとメルがウールーと一緒に畑に転がって消えちゃった」
「何があった!」

15歳頃
「久しぶり、ダンデさん」
「どうした!?オレのいない間に何があった!!?」
「うええええ呼び方変わっただけでそうなるの」


































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