平和に行きましょう。
おねーさん
「ソニア姉さん、ちょいと相談があるんだけど」
「お、おぉう…カタクリ珍しいね。ダンデくんは一緒じゃないの?」
「あの人は仕事が山ほどあるから。というかいたら相談出来ない」
「ふぅん?まー座りなよ、お茶入れたげる」
「さんきゅー。そういやホップは?」
「フィールドワークってワイルドエリアに泊りがけでキャンプしてるよ。武者修行かっての」
「……まぁリーグスタッフとか巡回の人いるし大丈夫か」
「はいはい男たちは置いおいて、カタクリの相談ってなにさ?おねーさんに何でもいいなさい」
「わぁい流石お姉さん。いやまぁ、そのダンデさんの話なんだけどさ」
「うん。…何、もしかしてとうとう手を出された?まだ早いよ?」
「新聞の見出しになりかねない真似はしてないよ…。そうじゃないんだけど、なんか最近おかしくてさ。私をポケモンと思ってるかもしれない」
「……はい?」
「最近モンスターボールで突っつかれるんだよ。あ、起きた時とかはドリームボールとか使ってたかな。なんかあの手この手で色んな種類のボール使ってきて、そろそろ使いもしない未使用のが溜まってて邪魔になってきてるし…」
「待って待って待って」
「はい」
「ダンデくん病院連れてった方が良くない?」
「やっぱり?」
「…やっぱり無理だよな」
すよすよと眠るカタクリの頬にモンスターボールを当ててみても、カタクリの体が小さくなってボールに収まる…なんてこともなく、ごく当たり前になんの反応もない。
ダンデだってまさか本当に人間が入るなんて思っていない。だが、「もし入ったら嬉しいな」とは思った。だから理性ではなく願望と僅かな好奇心に突き動かされ、何度か試すように手持ちのボールを体に押し当てていた。
ソファでうたた寝しているカタクリはそんな奇行も知る由もなく、幸せそうなニャースと一緒に夢を見ている。モンスターボールの中はポケモンにとって居心地のよい場所というし、もしカタクリがボールに入れたならきっと中でも眠るのだろう。寝ている内にあちこち連れていくのだって簡単だし、逆にカタクリを外に出したくない時だって簡単だ。
彼女は未だ認知しない非公認ファンクラブだって、既に会員人数は日に日に増えているらしい。トーナメント戦に出ればカタクリのユニフォームも売れ、初出演したCMの商品も相当売れ行きが良い。新チャンピオンの姉妹で、あまりメディア露出が積極的でないチャンピオンに変わって貴重な情報を出してくれることからメディア受けも悪くない。ダンデほどでは無いが人気があり、期待の新人としてモデル業界でもリーグ業界でも有望視されている。5歳の頃から知る妹分の姿が誇らしいと同時に心のざわつきは止まらなかった。
メルは新たなチャンピオンとして矢面に立った。ガラル総出で支える新しい王者だ。ホップだって自ら博士を目指すと決めた。ソニアやマグノリア博士が側にいて教え導かれていくのだろう。
いつでも一緒にいた2人に置いていかれる形になったカタクリは、トーナメントが終わってからどことなく時間と体力を持て余していた様子だった。2人と違って特別果たさなければならないことも、目指したい何かを見つけられなかった彼女は、ダンデが手を差し伸べると安心したようにその手を取ってくれた。
それから殆どこの1年、2人はずっと一緒にいた。
仕事の時は迷子になるダンデを引っ張るカタクリがいたし、いつの間にかオリーヴに教育されて職務の管理が出来るようになっていた。家だってハロンタウンとシュートシティの行き来は難しいと丸め込んで、同じ家に住み込ませた。これには流石にソニアが難しい顔をしたしカタクリと親交のあるジムリーダー達も「大丈夫か?」と心配したが、カタクリは「ほっとく方が心配ですよ」と笑ってくれた。
本当はカタクリがいなくても生活の支障などないのに、狡いダンデは生活力がないフリをして「助けてくれ」と嘯くのだ。
いやだ、やめてと彼女は拒絶する。固く握られた拳がめちゃくちゃに体を叩くが、大して痛くもない。逃げようとする腰を掴んで引き寄せて、閉じようとする脚を無理やり広げて逃げ道を無くしてやった。涙でぐちゃぐちゃになった顔を拭いてあげてから、わざとゆっくりと分かるように挿入していく。
狭くて広がりもしない穴。激痛に引き攣った声は本当なら悲鳴だったのだろうが、あんまり無理に入れたせいで声にもならなかったらしい。あぁ、これでオレたちは痛みを分かち合えた。慣らしもしないで入れたから当然どちらも痛いが、心の話だ。
「なぁ、教えて欲しい。一緒にいたあの人と、どこに行こうとしていたんだ?」
もしそこにいたのがホップだとか、身近にいた男の子達ならこうも激情に駆られることもなかっただろう。だが、あの時そばに居たのはダンデが全く知らない男だった。
「手を繋いで、キスもして、今みたいにセックスもしたのか?」
ベッドの上で転がるように眠る彼女の裸は、改めて見ると3時間前の自分を殺したくなる程酷い有様だった。
薄く日に焼けた肌のあちこちに散らばる鬱血痕。他の誰とも寝かせたくなかったから、とにかくたくさん付けてやろうとしたのだ。意外と難しくて、細くて綺麗な首に噛み跡を残した。あまり強くしなかったせいか既に薄れつつあるが、確かに残る歯型は痛々しい。手首や足首だって酷い。無理やり掴んだ跡が赤黒く変色してアザになる程だ。培った観察眼で彼女の善がる所を見つけて揺さぶり過ぎたせいで、最後の方から人語すら危うい様だったのも思い出していっそ死にたくなる。何が妹分だ、性的に見られる妹がいてたまるか。
由々しき事態である。いっそ不能なのではないかとさえ疑っていたダンデさんが私に欲情しているらしい。
「んぁっ、あっ、あ、あぁ…っ」
「可愛いな、ナカもたくさん気持ちいいんだな」
「ひぎ、んっ、う“ぅ〜!?ダンデさっ…!や、ぁあん!」
ひんひん泣く自分の声を他人のように聞きながらの現実逃避は難しい。しかし目の前で覆いかぶさりながら泣いてる人間の穴にグチグチと指を突っ込むダンデさんは、見たことがないくらい物凄く楽しそうだった。
太くて長い指が信じられない奥を擦って、頭が溶けていく感覚でいっぱいになる。そうえばこの間SNSで「絶頂する時のIQは3」なんて話を見た。つまり私の今の状況もサボテンレベルなのだ。
そもそもの切っ掛けは、今日の昼頃にバトルタワーで行われたメルちゃんとのポケモンバトルらしい。リーグ戦と異なり誰に見られる訳でもなく記録として残るだけのそれで、お互い勝ちを奪い合う為のとてもではないがテレビには見せられない戦い方になった。なぜ知っているかと言うとメルちゃん本人から聞いたからだ。結果的にメルちゃんに負けたダンデさんはそれはもう大層悔しかったのと白熱したのとが入り交じったのか、帰宅した頃から様子が妙だった。
「ぼーっとしているぞ」
「んあっ!? あ゛っ や゛っ そこ、まっあ゛ぁ゛っ!?も、いぎたぐなッいぎだぐない゛ぃ゛!!」
「こらこら、暴れると跡が酷くなる…って聞こえていないのか」
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