平和に行きましょう。

inかるであ


デミサーヴァント化した沙ちゃんが鬼滅世界で足掻く話

八雲沙ちゃん
14歳。記憶は無いけど戦闘狂。性質としては取り込んだ英霊を色濃く汲んだらしく、保有スキルを十全に扱える代わりに、敵を前にすると血が沸いて大変抑えが効かなくなる。妖怪首置いてけ
普段お人好しで何やかんやと他人を見捨てられないだけに、任務中の殺気立った空気は高低差がありすぎると評判
胡蝶さんからは「二重人格では」と疑いを掛けられている。戦闘を担う冷徹な男人格と、日常生活を担うお人好しの女人格と。割と間違ってはない

呼吸そのものは修めているものの型は一つしかない
それで済む。それで終わる。二の打ち要らずが故に死に至るから


元になった英霊
マスターが生き残るための最適解として、己の拳と槍を持たせた。約束は違えず、ずっとそばに居る




 なんとなく、嫌いだ。
 八雲沙が鬼に抱く感情はその一言で終わる。仮にも家族全員を鬼に惨殺された子供の感想とは思えないが、けれども沙にはその時の記憶が無いので如何ともし難い。なんせ、目覚めた時には既に終わっていた。助けに来たという大男からは、哀れまれるだけ哀れまれて藤の家に預けられた。当事者の沙より涙を流していた男について、預けられた家の人から後々聞けば、鬼殺隊という組織のとても偉い方だったらしい。なんのこっちゃか訳が分からない。
 そんな理解度であるが故、沙は自分が可哀想な身の上になった事も、その原因である鬼についても、いまいち実感が湧かなかった。悲しむべき家族の記憶も忌むべき鬼の記憶もないから、流すだけの涙が無かったのだ。あるのは、今いる家の穀潰しになってしまっている現状への申し訳なさだけだった。


 刀というのはどうにもやりにくい。せめて槍であればと何度思ったことか。
「……拳、はまた朝日が登るまで殴り続ける羽目になるからなぁ…」
 最も性に合う拳だが、残念ながら鬼には特殊な鋼しか効かないらしく、一撃必殺の凶拳でノックアウトは出来ても死には至らしめないのだ。段々無抵抗になって動かなくなる鬼をただ殴り続けるだけの無為さといったらない。殺るならもっと、血湧き肉躍るような好敵手と殺し合うのが良い。


記憶が無くて鬼殺隊入隊して恐ろしい速さで甲まで駆け上がってきた槍の隊士。しかも女。槍より拳の方が強いとか色々ある




「ついカッとなってやったが特に反省はしていない」
 気は短くない。されど長くもない。やられる前に一撃で伸してしまう手の速さは見事という他なかった。
 悲鳴嶼の前に座するその隊士は、不遜にも言い放った。柱の前であっても臆しない精神は素晴らしいが、しかし呼び出されたからには反省しろと思う。
「そもそも、何故任務中の他の隊士を全員気絶させた。目標の鬼を捕捉し、頸を斬る手前だったと報告されている」
「事実ではあります。けれど詳細ではない」
 淡々と、隊士は口を開いた。
「手柄を譲れ、と言われたので私は譲りました。しかし奴らは鬼を嬲り始めました。頸を半分だけ、手足を切り落とし、女の鬼を慰み者にしました。話と違うし不愉快なので、奴らを殴ってから鬼を殺しました」
「……理解し難い」




⚫普通にマスターやってる沙ちゃんとかなりヤンデレ入ってる書文先生がイチャつき()ながら鬼からも鬼殺隊からも逃げる話

沙ちゃん
稀血で毎夜鬼に狙われるから物理的にも心情的にも先生から離れられなくなった
生存本能が第一。魔術そのものは扱えるから逃げ足に特化しているものの、きちんと身体強化は扱える
魔力供給だからって言われて最近いつも致してるのがとても不服だけど、守られないと鬼に生きたまま食われるのが確定しているから好きにさせてる
鬼殺隊とかなにそれこわい。わざわざ鬼に向かうとかやばい無理ってことで逃げてる。割とこっちも病んでる

書文先生
若い方のアサシン先生。化け物が毎夜マスター目当てに襲いかかってくるのでぶち殺すのが日課となった。どうせならもう少し手応えあるやつと戦いたいけどマスターが泣く
せっかくしがらみの無い所に来たのなら平和に過ごさせてやりたい気持ちはあるし、穏やかに暮らすマスターの隣で過ごせるのならそれはそれで悪くないと思っている。邪魔するならそれを殺そうと思ってるので本質そのものは変わらない
死にたくないからくっついてくるマスターが愛い


 まるで手負いの野良猫だ。
 診察するからと脱いでもらったはいいものの、服の下にある皮膚にはかなりの数の鬱血痕と噛み跡が残されていた。そのどれもがそれなりに強く付けられたものらしく、古いものは黄緑がかった色をして薄くなりかけているが、直近と思わしき物はどす黒く痛々しい。切り傷は無い代わりに、愛咬というには執念深いそれらが刻まれた白い肌に、しのぶは絶句した。
「一応聞きますが、全て貴方が一緒にいた人が付けたものですか?」
 僅かな首肯。
 少女はここに来てから1度たりとも警戒心を解いていない。頑なな態度は例の男がそばにいようと変わらないが、彼女のそれは鬼殺隊への不信感だとか男への依存心から来る周囲への過剰な怯えだとか、そういった物とは別物のように思えた。
「今ここには噛んでくる人も追い掛けてくる鬼もいません。貴方が一体どこの誰なのか、私にこっそり教えてくれませんか。医者として、患者さんの話を勝手に話したりしないと約束します」
 軽く視診していくが、さして異常な面は見当たらない。いや、噛み跡はおぞましいが、少なくとも運動に支障が起きる範囲の怪我や病気は無いように見えた。
 意外と素直に診させていた少女は、しのぶの「医者として」の部分に揺れたらしい。引き結ばれていた口元がもごもごと動いたあと、ゆっくりと開いた。
「……八雲、沙。東京にいた」
「八雲さん、この後によっては貴方の生家を調べるかもしれません」
「それは、無駄だと思う」
「無駄?」
 つぃ、と光のない真っ暗闇な目と合った。
「あの家に私が生まれた記録はない」
 静かで淡々とした声だ。生家への何の情もなく、事実を事実として自覚した声色は平然とし過ぎていて、言葉と感情が乖離しているように思えた。
「……酷いお家ですね」
「うん」
 絞り出したしのぶの言葉に、頷く沙。
 お家騒動の闇をほじくり返した割には、あまりにも平気そうだった。あるいは、本気で気にしていないのかもしれない。それよりも鬼に食われそうになっていたのだから。
「一緒にいる男の人についても聞きたいのですが」
「…………」
 沈黙。今度は警戒心というより、説明しかねるような、言葉を選ぶような様子だった。どうやら先程の会話でそこそこ気がほぐれたらしいかった。
「ご、護衛」
「毎日鬼から逃げたり、鬼殺隊の人とも素手で戦える強い護衛なんですね」
「うん、そう、強い」
「それで、貴方を噛むんですね」
「…そう、うん……うん…」
「痛いでしょうに」
「痛覚ない、から痛くない」


沙ちゃんの思考
しのぶちゃん→怖い美人だけど医者というから一応口は開いた。黙ってたら怖いし
自分が生きていた時代より遥かに前だと分かってるから、生家を調べられた所で生まれてる訳もないから記録なんかないよね、という自己完結した理論で話している。存在認められてない悲しい子扱いされてるとは思ってない
アサシンについてはどう説明すべきか迷い、護衛と言った。それがまた誤解を生むが気づかない。そういえば今の中国って支那って言うのか!そこ気をつけよ!くらいしか考えていない。もっと気にするところあるだろ
稀血ということは鬼が散々話していたので知ってる。魔術回路持ってる人間がそうなのかなって仮説立ててるけど検証してないしするつもりもないから思ってるだけ







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