平和に行きましょう。

ゆす


 ディアソムニア寮というと、ぶっちぎりで関わりたくない奴としてマレウス・ドラコニアの名前が上がる。他にもちょくちょく、というか基本的にディアソムニア寮自体の特徴が魔法に長ける点であるので、他の寮と比べればやや特殊で抜きん出た面はある。
 

これ・・は使い魔です。ちゃんと学園長や先生たちにも事情を説明してしっかり手続きしたので、法的にも規則的にも何の問題もないですよ」
 だからといって、明らかに堅気ではなさそうな厳つい成人男性を連れ歩くのは、流石に目立つ。

「タネと仕掛けは、正直バラした所でなんですよねー」
「……ほう?全て知った状態でも、貴方には出来て僕には出来ないと」
「だって五体満足の死体とか調達できます?まずそこが大前提」
「したっ……!?あの方は生きてる人間ではないのですか!?」
「死体です。元々生きてた時から付き合いがあって……まぁ、生前の同意とか色々あって、彼の死体を使うことが出来ました。アーシェングロットくん的に言うなら、リーチくん2人にあたる人です、彼は」
「倫理観がない」
「私と彼が狂ってる自覚はあります、でも契約したから。……もうやめます?」
「聞きます」
「はいはい。で、材料は、さっき言った五体満足の死体……これはバラバラでも繋ぎ合わせて形が良かったら使えます。2人の人間の顔と胴体を繋ぎ合わせて作った事例があるので」
「陸ほんと頭おかしいですね」
「ははははは。2つ目は、術者の血を30cc。これを死体の口に注ぎます。そしてそのまま口付けを行い、血と同様に今度は魔力を注ぎます。一定の量を永続的に失うので気を付けてくださいね。そしたら完成です。最初は簡単な命令しか聞けないけど、慣れてくると結構複雑なこともできるらしいですよ。継続的に魔力補給をすれば彼みたいに生前の自我が戻って自律行動も可能になります。手塩にかけるってやつですね」
「……なるほど、わかりました。ひとまずこれで、契約分の対価は頂きました」
「はーい。じゃあ、あとで約束の品お願いしまーす」

「ちなみにこれは個人的な興味からお聞きしますが」
「うん」
「彼より先に貴方が死んでいたら、どうなったんですか」
「世界で最も美しい剥製が生まれていたと思います」































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