平和に行きましょう。

いち


山桜桃
極僅かに人外(食屍鬼)の血が混じったオンボロ寮2年生。not監督生。監督生の先輩。魔法使えるけど「お前の寮ねぇからあ!!」された。
ファンボックス的なサイトに有料小説を載せたり、イグニハイド寮の生徒から依頼を受けてお小遣い稼ぎしている。書いた小説が脚本としてドラマ化されたり、かなり懐はウハウハしてる。
ハイヤにめちゃくちゃ付け狙われている。いつの間にかニコイチ扱いされている。元の世界に未練というか、普通に家族や友人がいるので戻りたい。

ハイヤ
ディアソムニア寮2年生。
獣人属ではなく人狼という夜の妖精側と人間の混血。しかしほぼ完全に人狼。普段獣の耳や尾は生えていないが、満月の夜だけ変身する。
握力が異様に強いと評判。山桜桃さんの人外部分に対して夜の眷属判定してる。
外堀埋めて持ち帰る気満々。元の世界?戻る必要あるか?





 魔法が使えるものの魂の性質がどの寮にも当てはまらないということでオンボロ寮に放り込まれた山桜桃は、実の所あんまり事態を深刻に捉えていなかった。想定される最悪の状況は学園からの放逐だが、学園長はそうせず、魔法が使えるから生徒として迎え入れてくれたし、廃墟寸前だが住める環境の建物を提供してくれた。更に日用品やツイステッドワンダーランドを過ごすにあたっての戸籍、予防接種の諸々などおおよそのことも手配されたので、「とりあえずここにいれる」という一時の安心を得たのがまず第一。第二として、異世界の学生生活1週間で友人が出来たこと。これが特に身近で大きい要因だった。
 なんせ急に親も友人もいない謎の寄宿学校に放り込まれたようなものだから心細かったのだ。学園長はあくまで臨時の保護者として必要なことはしてくれるが、あの怪しい容貌や何となくザワザワと落ち着かない雰囲気から「寂しい」という理由では頼る気になれない。この世界の常識も勉強もあやふやだった山桜桃がクラスメイトから遠巻きにされていた中で、自分によく構ってくれる優しい同級生が現れたら、それだけでもう有頂天になれた。


 そりゃま、異世界から来たという謎の生徒から妖精の気配を感じれば、大抵の……それこそ致命的な鈍感や命知らず以外の……生徒は遠巻きにする。
 ほんの微かな、だが確実に分かる「獣の匂い」。きっとユスラには夜の眷属の血が流れている。ディアソムニア寮の生徒らと確認すれば、それは確証に至った。それならディアソムニア寮に転寮できるだろうが、学園長から「この世界の予防接種、また向こうからこちらにかかる様な感染症がないかを確認しなければならないので」と釘を刺されているので、少なくともお許しが出るまでユスラはあの廃墟に住むことになった。結構しっかりした理由だったので誰もゴリ押せない。むしろ本来なら然るべき研究機関に送られてもおかしくない。































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