食事とカエル

ベルフェゴール視点


飯を食いながら、ちらりと隣で静かに食べるガキを見る。

皆もガキの様子が気になるようで、(ボスは肉に夢中だけど)ちらちらと様子を見ている。


…。
その視線に気づいたらしく、ちらりと俺を見てから皿に視線を戻す。
マナーは完璧だ。

静かに音をたてずに食べる様は、4歳のそれではない。
しし、と口端を上げた。

…面白いじゃん。





飯を食い終わって、みんながダラダラしているときに、ふと生意気な蛙が思い浮かんで、隣に居たガキを見た。
それから、後ろからガキのわきの下に手を入れられて抱き上げる。

驚いてこちらを見るガキにいつも通りに笑った。

「蛙んとこ行こうぜー」
「かえるさん」
「そうそ。かえるさん」
「…ごはん、もってくの?」
「おー。王子特性トッピングつきでな、っと!」
横に置いてあった胡椒を手に取って、フランの肉にばたばたとかける。

あ、やべ、こっちに、
「っくしゅ!」
「っくし!あーやべ、こっちにも、来っくしょん!」
ガキと一緒にくしゃみを連発する。
うあ、王子めったにくしゃみしねーのに。

「お前馬鹿じゃねーのかぁ…」
スクアーロに呆れたように見られた。畜生。


「ぐし、ん、じゃ行こうぜ」
くしゃみが収まってから、ガキにフォークやコップが入った箱と飲み物を持たせて、俺は皿を持った。胡椒の香りが鼻をさす。うげえ。




「…」
「…」
無言で廊下を歩く。ガキは物珍しげに周りをキョロキョロしていて、時々絨毯の感覚を楽しむかのようにステップする。

「なあ」
なんとなく話しかけてしまった。

「…ん?」
「蛙って、喰ったことあるか?うまいらしいぜ」
「!?」
フランを頭に浮かべながら言うと、ガキは驚いたように俺を見た。
俺は、いつものように笑う。

「な、ない」
「ないのかよ。ツマンネ」
ため息を吐くと、ガキはどことなくショックを受けたような顔をした。


「フランってさ…なんか、イコール蛙な感じじゃん」
にやにやしていると、ガキが困ったように眉を下げた。

面白くなってきたので、暫くイジメてやろう。

「…なんか今飯食ったのに腹減ったなあ」
びくびくするガキを見て、俺はニヤニヤ笑っていた。

フランはまずいだろうけどな。