前線突破


華雄は巨大な刀をぶんぶん振り回し暴れていた。
愛する人の応援を感じると人は強くなれる。
この戦が終わったら、故郷で貂蝉と暮らすんだ。華雄には夢があった。
この戦が終われば董卓の天下になり、乱世は終わる。少なくとも董卓存命中に戦乱は起きないだろう。
平和のために今は戦う。それが華雄の想いの全てだった。

そうしたら、もう将軍はあまり必要ない。
故郷で畑を耕し、豚を飼い暮らせる。
恋人の貂蝉は貴族の娘だったが、華雄の考えに賛成してくれた。

誰が呼んだか「虎牢関」
洛陽を守る要塞虎牢関。この要塞を守りきれば董卓の勝利。
鉄壁の威容を誇る要塞だが、敵は20万を超える大軍。

だというにも関わらず華雄の率いる軍は敵の前線をズタズタにしていく。董卓の軍は強かった。
勝てば莫大なボーナスが出る。
兵士とは給料の多可と自惚れがかった自尊心で強くなる。
元来辺境の警備隊だった董卓だが、顔はまずいが頭の良い李儒を抜擢し、本来敵だった筈の異民族も従え、ここまで成り上がった。彼の兵士もまた成り上がった。
華雄も元々田舎の力自慢以外の何でもなかった。が、ここで中華の平和と繁栄に関われることに酔っている。
このとき華雄は軍師李儒からの忠告を忘れていた。

「深入りだけはするな」

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