初陣
「ガチで言ってるのか」
劉備はそのメタボな将軍の言い分に思わず青筋を立てた。
メタボ将軍の隣にはいつの間にか軍師に成り上がったあの曹操がいる。
「この雨です。この雨の中進軍等したら風邪をひいてしまいます。自重するのが賢明かと存じます」
曹操の進言にメタボ将軍は頷く。
「我々の任務は敵の砦を落とすことです。いつまでここでのんびりしているおつもりですか」
「兵法も知らぬ義勇兵ごときが知ったような口をきくな。誰も戦をせぬとは言っておらん。ただ今日は雨だから戦は無理だと言っておるのだ」
ちなみに昨日は暑いからといって戦を見合せた。一昨日も暑いから戦を見合せた。その前の日は確か風が強かった。もちろん夜は眠いから進軍等できない。
劉備はなぜ漢軍が負け続けているか悟った。やる気というものが感じられない。
「敵は砦に続々と集結していると聞きます。このままでは敵に攻められてしまいます」
「愚か者めが敵も雨の中進軍等せん」
断言するメタボ将軍。
終わった。
劉備は強くそう思った。
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