論功


「やっぱり都はいぃなぁ。女の子が可愛い」

張飛は劉備のこの発言に拳を振り上げかけた。
この助平親爺が寄せ集めの義勇軍を鍛え上げ、戦闘を勝利に導いた男だと信じたくなかった。

「あの曹操とかいう男は今回の論功で広大な土地の領主に収まったらしいじゃねぇか。それに引き換え、俺達はいつまで待たされてんだ」
曹操は劉備達が戦闘している間、敵と延々降伏の交渉をしていたという。
できる限り良い条件でメタボ将軍が降伏する交渉を。

そして、夏侯惇が砦を陥落させた情報が入ったところで、逆に敵を降伏させたという。
戦闘自体全くせずに。

「奴は論功を見越して他の漢軍を見殺しにしたんじゃなかろうか」
劉備は鋭いことをいう。

「そんなことより、やっぱり都の女の子は良い」
やっぱり劉備という男は元来由緒正しいダメ男のようだった。


「何だと、てめえもう1回言って見やがれ」
張飛が喚く。
「大人の事情が御座いまして、賄賂を頂かないと御取り継ぎできないことになっておりまして……」
役人が困っている。
「賄賂も松竹梅と御座いまして、お勧めは松で、陛下より官位が……」

「俺達は賄賂等薄汚い真似出来ん」
大人の事情を理解できない張飛は役人をぶん殴った。
終った。色々終った。
「あ〜あ、ヤっちまった。俺達も祭りに参加するぞ、関羽」
劉備はその辺りにいた役人を見境なくぶん殴る。義兄弟になった関羽も祭りに参加する。

そして劉備一向はニートになった。

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