中国さんとじーちゃんと俺
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じーちゃんは「友達じゃありませんよ。知人です」って言うし、中国さんは「日本なんかでぇっキライあるよー!」と言うけど、何だかんだで仲良しだと思う。
中国さんはうちにくる度に「おめーに会いに来たんじゃねぇある!塩食って寝ろ!」と暴言を吐きながらじーちゃんを威嚇するし、じーちゃんはじーちゃんで「べつに来なくても良いです」とボソリと呟くし。
これは所謂『つんでれ』なのでは無いかと思う。
だってここはじーちゃんの家だし。
俺が間に居なければのんびりと過ごしてるのを知ってる。縁側で並んで世間話してた。その間約18分、一度として口論なし。よってじーちゃんと中国さんは、仲良くしてるのを他人に見られたくない照れ屋だと判断。微笑ましい人達だ。
「名前に土産を用意したある!」
恒例行事のようにドサドサと土産で山を作る中国さん。
袖のところから出してくるんだけど、あの袖は違う次元に続いているんじゃないだろうか。四次元的な力が働いてそうだ。
「ありがとう、中国さん」
「名前は良い子あるなぁ。我は素直な子がダイスキあるよ」
やっぱり俺より小さい中国さんは、抱きつくようにして俺を撫でくりまわす。
されるがままの俺、気分は子守中の大型犬。年上に対して申し訳ないが本当にそんな気分だ。
「この子ったら仕方が無いなぁ、はっはっは」って思ってるジャイアント・シュナウザーを想像してくれ。
ちなみにジャイアント・シュナウザーは俺がいつか飼ってみたい犬だ。かっこかわいい。
「何で日本のところに居るあるか……。我のところ来るよろし!」
「今すぐ帰ってください」
「我と名前の空間に入ってくんなある!」
仲がいいほど喧嘩をするって言うし、これはそういう事だろう。うん。きっとそう。
俺が脳内で犬の名前とか考えているうちに争いが静まらないかなとも期待してみるけど、現実を逃避しているだけでは何も生まれないみたいだ。
二人とも、お願いだから俺を挟んで睨みあわんといて。
「シナティちゃんあげるから我のうちの来るあるー!」
「どこの誘拐犯の台詞ですか!うちの子は渡せませんよ!」
俺に抱きつく中国さんを引っ張るじーちゃん。
童話の『大きなカブ』あんな感じの図。痛い痛い痛い地味に痛い。
「今度遊びに行きたいです」
「え!!」
泊めてくれますか? 聞くと、中国さんは首を飛ばさんばかりの勢いで同意してくれた。
今日からでも来るある、いつでも大歓迎あるよー っとニッコニコのご機嫌な中国さんは、えらくあっさりと身を離してくれた為、地味な痛みから解放された俺。
頭良い俺、よし、大円満!
……と、思ったんだけどなぁ。
中国さんの後ろに居たじーちゃんの般若の如き形相は、見なかった事にする。
なんでそんなに怒るのさ、じーちゃんよ……。
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