俺の人生では「あるある」な出来事


相変わらずのボッチ生活も長く、しかしちらほらと友人と言えるんじゃないだろうかなあという相手も出来てきた今日このごろ。訓練生同士で二軍に分かれ模擬戦闘を行うという実戦型訓練中なのだが、ブラーがお怒りで俺はオロオロとするばかりだった。



というのも、模擬戦闘場であるフィールドにガチでディセプティコンの偵察兵が紛れ込んでいたらしく、発見した訓練生からパニックが発生。俺の近くにいた奴が叫んだ為、その偵察兵が銃を向けるところを確認し、速やかにあいだに入り防御には成功。俺の装甲は無駄に硬いのでこういう時に役立てられる。
ホラ見て先生俺が卒業するときエリートガードの人事へ一筆お願いします。あ、でも前戦配置は嫌です情報管理課が希望です。弾丸を弾き返してドテッ腹にカウンターでミサイルをぶち込んだところまでは、そんな事をつらつら考えていた。模擬戦しかやった事のない俺に、ホンモノの戦闘は怖すぎる。何か考えてないと俺もパニクる。見てくれはでかいけど俺まだ若者です保護してください。

うまくカウンターが入り、偵察兵も一人しかいなかった為すぐさま救援に来た先輩方に連れられて名も無きディセプティコンは消えた。あああああ怖かった。なんか背中痛い。………?背中??


『おおおおおお前もディセプティコンの仲間なんだろ!!!?!』


あらやだ俺庇った相手に撃たれてる!!



ドグシャア




『何だお前のその態度は自分を庇ってくれた相手に対して攻撃で返すとはお前の行動の方がまさにディセプティコンらしい善のない悪しき態度だと何故気がつかない命をかけて自分を守ってくれた仲間を背後から攻撃するとは即ちお前こそがディセプティコンの仲間だスパイだオートボットがこのような恥知らずな行動をするか否そんなことはありえないお前がスパイだ僕が叩きのめしてやる!!!』


撃たれてる。の、【る】の部分で、この広いフィールド内の何処かにいたブラーが俺をパチコンパチコン撃ってきた同期の口に手を突っ込んで全力でシェイクしていたんだけど、俺はどうしたらいい。


『ブラー、俺は装甲が硬いから…』

『硬いから何だどうした痛いものは痛いだろう僕たちには痛覚がちゃんと備わっているんだどうしてナマエは怒らないキミ自身が謂れ無き悪意に晒されたんだぞこんな不条理なことがあっていい筈ない!!』

『ほら、俺はでかいし全体的に悪役臭いだろ?だから…』

『だから何だ!キミは現にこの恩知らずバカを身を挺して守ったんだぞ!感謝されこそすれ背後から撃たれるだなんてありえない話だ!いいか僕たちは戦士だ仲間がいる一人ではないこんな事があったらナマエは仲間を信じられなくなるだろう!戦場では疑心暗鬼が自分を殺すんだ覚えていてくれ!』

『大丈夫、落ち着け、慣れているから…』

『慣れるなバカ!!』


あ。
怒鳴り声一発でブラーは俺を撃ってきた同期を顎から地面に叩きつけていた。オオゥ…コワアアイ…。


結果、教官が止めにきてくれるまで俺は延々とブラーに『君は自分を大切にするべきだ』と訴えられたのであった。
俺を撃ったあいつはよっぽど繊細だったらしく、精神に問題を起こして除隊した。決してブラーに捲し立てられたショックだとは思いたくない。とりあえず、お咎めはなかったが……なんとなく、問題児として目を付けられた気がする。以降、俺達はほとんどの訓練でペアを組まされるようになった。


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