こどもみたいだ
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食っちゃ寝しているだけで生きていけているのだから、なんて生産性のない生き物なのだろうか。自分でもそう思うが、生産性にかけて右に出るものがいない欲深商人から少しくらい施しを受けることはなんの罪もないと思う。というか、むしろスィンドルから搾取する側になっていることは宇宙に散らばる強欲の被害者達への弔いになるのではないだろうか。ああ俺は良いことをしている。今日も意味もなく転がりながらぼんやりと時間経過を待ちつつ、たまにエネルゴンを齧るだけの作業をこなす。
『おはようございますナマエ。今日もどうしようもない糞ニートお疲れ様ですねえ。ペットから家畜に昇格してあげますよ、喜んでいいんですよお〜』
『昇格か。逆な気がする』
『気のせいですよお。どっちみち貴方がクズである事に違いはないのでどうでもいいんですよねえ。あ、私いまからちょっと出稼ぎ行きますので、いつものように適当に漂っててください』
この船はスィンドルの武器庫なので、罪のない民間船に偽装した超火力持ちの凶悪なしろものである。自動運転装置も勿論ついているし、ナマエが余計なことをしなければ何の問題もない。
『では、行ってきますねえ』
『気をつけて』
『……………きもっ』
あれは本気で言っている顔だった。
一度も振り返らずに転移していったスィンドルの苦虫を全力で噛み潰したような顔は、相変わらず腑に落ちない。俺の発言におかしな点はなかったはずだ。わけのわからない男だが、ディセプティコンの悪徳商人の気持ちがわかる奴なんてこの宇宙のどこにもいないだろうから仕方ない。
ナマエはなんとなく、スィンドルが辛辣な物言いをするときは何かに怯えているようだという事に勘づいていた。それがどういうわけか詳しい理由や意味はわからない。ただ、少しだけ、なんとなく。
そういう時のスィンドルは可愛いと思っていた。
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