天空の城を目指す物語

第四話


楽しそうに笑う少女を見て、今の自分に出来ることは何もないとそう理解した。








「あの、ごめんなさい…巻き込んでしまって…」


食器の後片付けをしていると、シータ嬢から躊躇いがちに声を掛けられた。

一瞬何のことだか分からなかったが、すぐに「あぁ」と理解する。


「アンタが謝ることないだろう。」


悪いのはあのガキだ。

そう俺が言った瞬間、何故か近くにいた少年(確かパズーとかいう)の肩がビクッと揺れた。


「……お前のことじゃないぞ。」

「あ、あぁ…」

「アイツだ、アイツ。」


行儀悪く顎で指し示せば、未だカレーを食い続ける大きなガキが一人。

俺の視線に気付いたのか、顔を上げるとだらしなく破顔した。


「ケントー、これ食ったら俺と一緒に見張りなー!」

「………。」

「あ、あの!私、おばさまに掛け合って…!」


俺が纏う不穏な空気に気付いたのか、慌てたシータ嬢がそう買って出てくれたが。


「いや、いい。」

「え…」

「も、もしかして…?」

「勘違いするなよ。俺は空賊になるつもりはない。」


とりあえず、近くにあった布巾を馬鹿面目掛けて投げつける。

パズーの顔が引きつった。


「…どうせ目的地は一緒なんだ。それまで同行することにした。」


うお、という声の後、何かが落ちる音がしたが気にしない。






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だから、何もしない。

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嘘つき、ロンリー。