紅い飛行艇乗りの物語

むかしばなしV


気付けばいつもそこにいた







「フェラーリン?」


不意に名前を呼ばれ、声の方を見ればマルコと目が合った。

視界の端では相変わらずケントが誰かと笑い合っている。


「何だ?」


何か問題でもあっただろうかと、マルコから訝しげな視線を受けながら手元の書類に目を落とす。


次の演習についてだが、特に不備は見当たらない。


またケントの声が聞こえてくる。


「別に何もないが…マルコ?」

「…お前、自覚ないんだな。」


わざとらしく肩を竦め、大袈裟に溜息。

その仕草が妙に癇に障り、食ってかかろうとした瞬間、ケントの姿がないことに気が付いた。


「ほら、お前がぐずぐずしてっから。」

「何?」

「ジュニアに何か用があったんだろ?」


ったく、見てるこっちが落ち着かねぇ。


そう言ってマルコは苦笑した。





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気付けば君を探してた

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嘘つき、ロンリー。