仮想の物語

飛行少年の出会い


『それ』を見つけた瞬間、無意識の内に駆け出していた。










「飛行クラブ?」


つかお前、誰?


訝しげな視線を真正面から受け、ふと我に返った。

相手があまりにも有名すぎて、お互い初対面だってことを忘れてた。


それなのに自己紹介を飛び越え、いきなりクラブ勧誘なんて…


(何をやってるんだ、僕は…!)


そう自己嫌悪に陥っていると、それを察したのか「まぁ、誰でもいいんだけどさー…」とぎこちないフォローが入る。


「お前、俺のこと知らねーの?」

「へ…?」

「戦災孤児で、ホモカップルの養子。」


淡々とした口調に思わずギョッとした。

確かにその噂をよく耳にしていたけど、まさか本人の口から聞くとは思いもしなかった。


(いや!今はそんなことより…っ)

「し、知ってるよ!」


慌てて言葉を返せば、呆れたように肩を竦められる。

明らかに望み薄な態度に、食いつくように言葉を付け足した。



「それに紙飛行機を折るのがすごく上手なのも知ってる!」


そして拾ったばかりの『それ』を掲げて見せれば、少し驚いたように目を見開いて、



「…良かったら教えてやるよ、それの折り方。」



ケントはイタズラっぽく笑った。




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改めて「はじめまして」

それからなんだかんだで仲良くなりました。

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嘘つき、ロンリー。