神々の集う湯屋の物語

第五話


嵐の前の静けさ







「よォ、ハク。戻ってたのか。」

「………」

「なんだ、顔色悪ぃなァ…」

「………」

「首尾はどうよ?どうせ銭婆んとこに行ってたんだろ?」

「…何を苛立っているのだ。」

「あァ?」

「周りに当たるな。先程蛙が泣いていたぞ。」

「蛙は鳴くもんだろうがよ。」

「ケント。」

「…ちっ。んなところに押し込められてよォ、苛つかねぇ訳がねぇだろ。」

「………」

「いっそ出て行っちまうかァ…」

「止めろ。」

「あァ?」

「………」

「何だァ?俺がいねぇと寂しいってかい。」

「…そなたは『立つ鳥跡を濁さず』などと殊勝な男ではないだろう。」

「だから何だってェ?」

「一騒動起こされては敵わぬからな。」

「はっ、素直じゃねぇなァ!」




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暴れる前の大人しさ

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嘘つき、ロンリー。