仮想の物語

IF〜制服の話A


「に、似合ってるよ!ケント!」

「…パズー…さっきはよくもやってくれたな…」







もしもあの時、ケントが空賊の服を着ていたらA






…ケントの拳骨は、親方の拳骨以上に痛かった。

食器を片付けてシータの手伝いをしている間も、殴られた部分がじんじんと痛んだ。


「思ったことをそのまま言っただけなのに…」

「下らないことを言う前に、他に言うことがあっただろ。」


確かにカレーをぶっかけたのは悪かったけど、再び食堂に戻ってきたケントの空賊姿が思いの外似合っていたんだから仕方ない。

これにはシータも同意してくれた。


「何だかケント、基地にいた時よりも活き活きしてるみたい。」

「そうだね。」


呼ばれて行ってしまったケントを見送り、シータと顔を見合わせて笑う。

付き合いは短いけど年が近いせいもあってか、ケントに対して少し親近感を抱いていた。


(ラピュタに着いたら…敵同士になっちゃうのかな…)


視線の先で文句一つ言わず作業をするケントは立派な空賊の一員だった。

いっそこのまま空賊になれば…と言おうとして止める。


「パズー。そっちが終わったらこっち、手伝ってくれ。」

「あ、うん!」


次殴られたら、今夜は眠れそうにない。





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「……結構動きやすいな、この服。」

「え?」

「いや、何でもない。」

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嘘つき、ロンリー。