重隆の幼馴染02


なんやかんやで、真木クンの家に寝泊まりするようになって早一週間。

未だこの現状を理解出来ずにいるものの、とりあえず。


「…なぁ、真木クン。」

「何だ。」

「知ってる?これ、拉致監禁って言うんだぜ?」

「そうだな。」

「……………」


……うん。

自覚があるのは何よりだが、あっさりと認められてしまうと、それはそれで反応に困る。


そんな俺の様子をどう捉えたのか、真木クンはやけに気遣わしい手つきで俺の肩を数回叩いた。


「もう少し待ってろ。俺が話を付ける。」

「…いや………うん。」


京谷クンに借りがあったように、俺にも借りがある。

そう再三繰り返す真木クンには悪いが、やはり何度言われてもその「借り」に心当たりは全くなかった。


まぁ、あの京谷クンを相手に、律儀に借りを返した真木クンのことだ。

きっと「明日は晴れだよ」と教えてあげただけで、恩義を感じるに違いない。


ちなみに『恩を仇で返す』って言葉は知っているだろうか?


「明日、京谷と会ってくる。」

「…………」


この場合の『京谷』は、京谷クンではなく弟の重隆のこと。


あいつ、どうしてるかな…

俺の携帯、ここしばらく電源切ったままだけど、きっと今頃恐ろしいことになっているに違いない。


が、どうしても電源を入れる気にはなれなかった。


少し前に真木クンが電話で「そんなに好きなら、もっと大事にしてやれ」って話してるの聞いちゃったけど…それ、俺のことじゃないよね?

別件だよね?


その相手、まさか重隆じゃないよね?ね?


「……………」


不意に京谷クンの面会に行きたくなったのは、勿論ただの現実逃避だった。





不可思議な同行者。

(真木クン、本当に一体、誰と何の話をしてるの…?)

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嘘つき、ロンリー。