Bow-WoW!
#10
予想はしていたが、それが現実となると話は別だ。
「…便利屋に聞いた。」
『バスタード』襲撃の一件で負傷した連中の手当てを終え、煙草を一服。
そしてそれまで部屋の片隅で大人しくその様子を眺めていた犬に向き直る。
「女相手に何も出来なかったらしいな。」
「…………」
ばつが悪そうに背けられる目。
どうやらしおらしい演技だけは無駄に上手くなったようで、急に煙草が苦々しく感じた。
「死にたいのか、お前。」
「…………」
「玄兎。」
名前を呼べば、ますます顔を俯かせる。
その姿に一瞬、脳裏を過った記憶。
そう古くもなく、もう新しくもなくなったそれは、
『…そもそも俺、何で生きてんだよ…』
いつかの路地裏で、犬を拾った日のことだ。
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そして小さく聞こえた謝罪に、ゆっくりと紫煙を吐き出した。
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嘘つき、ロンリー。