せんせいのわんこ

先生とわんこ3


テオ先生んとこで最近、犬を飼うようになった。


見た目はいいし、身体能力も高め。


性格も、テオ先生らに対してのみ従順だ。

まぁ飼い犬ってのは大概そういうもんだから、それは仕方ないとして。


「しっかし、アレでタグなしってんだから世の中広いもんだねぇ…」


壁を蹴って高く飛び上がった姿に、思わずヒュッと口笛を吹いた。


野暮用で娼婦街の方へ出かけたら、ちょうど噂のワンちゃんがチンピラ相手に大暴れ。

そしてその周囲を見渡すと、盛り上がる観客達の中に飼い主を見付け、そっちに足を向ける。


「寄り道はダメでしょ、センセ。ニナちゃんが待ってるんじゃない?」

「…あの犬に言ってくれ。」


こちらを一瞥することなく吐き出される紫煙。

肩を竦めて再び視線を戻せば、玄兎が自分よりも大きな男を投げ飛ばすところだった。

相棒が見ていたら喜びそうな光景だ。


「ヤンチャが過ぎるようなら、いっそ首輪でも付けたらどう?」

「生憎だが、俺にそんな趣味はない。」


今の男で最後だったらしく、どっと歓声が上がる。

拍手やら口笛やら入り混じる中、小さく喉を鳴らせば、耳聡いテオ先生はようやくこっちを見た。


「何がおかしい?」

「いやぁ?」


玄兎にハグしようと駆け寄る女もいるようだ。

それに気付いた玄兎は慌てて周囲を見渡している。


多分、飼い主の姿を探しているのだろう。


「何だかんだ言って先生が一番、玄兎ちゃんを人扱いしてるなぁと思って。」


その瞬間、どこからともなく針が飛んでくるのだった。




笑えよ、daddy

(ちょ、先生!先生!それ何の注射!?)
(うるさい。)

(先生っ!早く帰りま……便利屋?何でこんなところに?)


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キリリクありがとうございました!


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嘘つき、ロンリー。