せんせいのわんこ
わんこのしつけ
犬の躾で重要なのはタイミングだ、と何かの本で読んだ覚えがある。
いいことをしたならその場で褒める。
悪いことをしたならその場で叱る。
時間を置いてしまうと、犬は理解が出来ないそうだ。
「分かったか?」
「…えーっと…」
だが、うちの犬はどうやらそれ以下だったらしい。
「でも、先生がナメられたんですよ?」
困ったように首を傾げるその姿に、俺は紫煙に紛れて溜息をこぼした。
先の娼館通りでの一件。
あんなチンピラの戯言など無視すれば済む話だ、といくら言い聞かせたところで効果はなし。
むしろ褒められるとでも思っていたかのような素振りに、思わず頭を抱える。
「…とにかく、だ。これからは俺が言うまで勝手に動くな。」
「えー…」
「お前は待ても出来ないのか。」
普段は従順な癖に、妙なところで抑えが利かないのは少々使い勝手が悪い。
そこで不意にある男の言葉が脳裏を過ぎった。
「便利屋の言う通り、首輪でも付けるか…」
「…止めてくださいよ。」
どこかの変態を思い出しちまう、なんて心底嫌そうに顔を歪める玄兎。
だが生憎これは躾で、手加減する必要はない。
そうしばらく考えた後、一つ名案が浮かんだ。
「外出時はニナと手を繋ぐようにするか。」
きっと玄兎にとって、これ以上ないリードだろう。
そして案の定、玄兎はこの世の終わりのような表情で声にならない悲鳴を上げるのだった。
そりゃないぜ、master
(すみません!もうしません!)
(アメとムチの方が効果があるようだな…)
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アンケートより。
リクエストありがとうございました!
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嘘つき、ロンリー。