Bow-WoW!

#03


「あ?便利、や……」


…また傷口が開いたとニナは言っていたが、意外と元気そうだ。

出会い頭から嫌そうに顔を歪め、そして次の瞬間には目の前から消えてしまった犬に心底呆れてしまう。


「え?え?」


だが、卒倒しなかっただけマシなのかもしれない。

何が起きたのか分からず、未だ俺と犬(が立っていたところ)を見比べるアレックスを見て、そう思った。


「ニコラス?今のって…」

「ィぬ。」

「え?」


あれだけ知りたがっていた癖に、いざ目の前にしてもあまりピンとこなかったらしい。

少し面倒臭くなったが、ウォリックがアレを何と呼んでいたか思い出して、それを口にする。


「ポち。」

「……え?ポチって…えぇ?」


ひと、だったんだ…


ぼそぼそと動くその唇を見なくても、何となく言いたいことは分かった。

だからもう一度「アレは犬だ」と言おうとして、面倒臭くなって止めた。




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(あとはアイツが何とかするだろ。)

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嘘つき、ロンリー。