カズマとギルド職員03


何故か俺の本命はめぐみんだと信じて疑わない白兎を説得すること小一時間。

「大丈夫大丈夫、俺は解っていますから」と素敵な笑みを浮かべる白兎を説得するのはなかなか骨の折れる作業だった。


骨が折れすぎて、途中から自分が一体何を言っているのか分からなかった。

正直、一夜明けた今でも全く思い出せない。


というか、あまり思い出したくない、というのが本音だったりする。


「…ニコニコと笑っていたはずの白兎が徐々に口元を引き攣らせながらゆっくりと目線を逸らして、最終的には顔を真っ赤にして挨拶もそこそこにまるで逃げるように帰って行ってしまった、ということだけは覚えているんだがな。」

「カズマ…無理してそれ以上傷口を広げる必要はないわよ…」


ぽん、と優しく肩に置かれた手に振り向けば、無駄に慈愛に満ちた微笑みを浮かべたアクアがゆっくりと首を横に振ってみせた。

そのせいであわや涙腺が崩壊するかに思えた、次の瞬間。


「昨日白兎と何を話したのか、その、教えてやりたいのはやまやまなんだが…あぁ!まさか、アレをコレしてナニしたいなんて私の口からはとても言えない…!しかも、その上ピーをピーしてカズマのピーが」

「ぐおおおおぉっ!止めろォッ!止めてくれぇ!」


言えない言えないと悶えつつも、しっかりと俺の発言であろう数々を抜粋するダクネスに俺は思わず悲鳴を上げてしまった。


そもそも何故ダクネスが昨日のデートの詳細を知っているのか?ということはさておくとして。
(この分だと恐らくアクアとめぐみんも見ていたんだろうな…ということもとりあえず脇に置いておく)



つまり、流れ的にはこういうことらしい。


白兎への好意をアピールするための褒め殺し、からの妄想ダダ漏れの放送禁止用語オンパレードになっていた、と。


ああああ!穴があったら入りたい、どころか爆裂があったら爆裂したい…!


「いけません、カズマ。」

「めぐみん…?」


てっきり爆裂魔法をこよなく愛するめぐみんならばここで「待ってました!」と言わんばかりに張り切るかと思ったが、予想に反して神妙な顔で腕を組むその姿に俺もアクアもダクネスも戸惑いを隠すことが出来なかった。


「ここはちゃんと、白兎と話すべきです。」









「あの…昨日は先に帰ってしまい、本当にすみませんでした。」


「俺もその、男ですし…カズマさまの気持ちというか、好きな人のことを色々想像したい、っていうのはよく分かるというか…」


「ただ、その対象が自分だってことにちょっと驚いちゃったもんで…」


「…でも、カズマさまはちゃんと『腹を割って』話してくださったんですよね。なら、俺もちゃんと応えないといけないなと思いまして…それで、その……」




「とりあえず、お友達からお願いいたします。」

「…はい?」





ワンチャン、キタ?

(怒濤の展開すぎて、ちょっとついていけないんだが…?)
(つまり、これはどういうことだ??)


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嘘つき、ロンリー。