【趣味は、読書です。】03
「堂上に眼鏡を壊されたので、新調しようと思います。」
「うん、そこで諦めないのが白兎だよね。」
テーブル上に並べられた雑誌の数々を眺め、小牧は思わず苦笑した。
お手軽そうなティーン誌から、わざわざ取り寄せたらしい高級ブランドのカタログまで各種様々。
様々すぎて方向性が迷子だ。
「少しくらい高くても大丈夫。後で堂上に請求すっから。」
きっと請求したところで相手がそれに応じることはないだろう。
白兎自身そう理解した上での冗談だったに違いない。
いや、それよりも小牧が気になったのは、
「という訳でコマっちゃん、選ぶの付き合ってくんね?」
「別にいいけど、新調したところでまた壊されるのがオチなんじゃない?」
「問題はそこだ。ありえそうで怖い、っていうか何?あいつ、眼鏡に恨みでもあんの?俺が眼鏡男子になるのがそんなに気に食わないの?」
さて、ここで自分は何と答えるべきか。
なんて小牧が思案していると、パラパラと適当にページを捲っていた白兎の指が不意に止まる。
「あ、これなんて良くね?」
「どれ?」
「これこれ。」
そして「小牧に似合いそう」と白兎が指し示したのは眼鏡ですらなく、小牧はまた笑ってしまうのだった。
【青春小説】
(本来の目的?)
(いえ、楽しかったら何でもいいんです)
*前次#
戻る
嘘つき、ロンリー。