【趣味は、読書です。】08


「その…本当に悪かった、と思う…」

「…仕方ないよ…今回のは悲しい事故だったんだ……」










そう言って、悔やむように俯いた背中を慰めるように優しく叩く手。

その目にはうっすらと光るものさえあり、見る者が見ればきっと、何やら訴えるものがあったに違いないー…





「いや、ちょっと待て。」





ただし、その『訴えるもの』が必ずしも感動系であるとは限らなかった。


「こちとら出会い頭にボディーブロー喰らってんだぞ。どこからどう見ても悲しい事故どころか恐ろしい事件だろ、これ。おい、小牧。何笑ってんだ!」


堪えきれず噴き出した小牧を見咎めて白兎がそう吠えるものの、如何せん二人の足下で腹を抱えて蹲る姿ではいまいち格好が付かない。

滲む涙を拭いながら、小牧が「何だ」と悪びれる様子もなく口を開く。


「思ったより元気そうじゃないか。」

「喋ってないと痛みを誤魔化せねぇんだよ…!ぐっ…堂上の眉間の皺が少しでもほぐれるように、癒しの動物写真集を持ってきたというのに、この仕打ち…!」

「いや、白兎が『写真集を持ってきた』って言ったら、十人中十人がそういう写真集だと思うと思うよ?ねぇ?」

「……………」


同意を求められたものの、流石に堂上の今の立場上、肯定する訳にもいかない。

かと言ってフォローが入ることもない辺り、白兎の日頃の行いがどういうものか、よく分かるというものだ。


「……大丈夫か?立てるか?」


そしてしばらく迷った後、そう言って堂上は手を差し出したのだった。




【伝記小説】

(主観と客観で、未完の予感?)

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嘘つき、ロンリー。