【夏風邪引いたバカです。】01


月曜日のくしゃみ







―…くしゅっ

その小さな音を最初に聞いたのは翔太だった。


(なんか今の、猫みてー…)


しかも場所は縁側、蹲るように丸められた姿勢。

ますます目の前の男が猫のように見えた。


「…ったく、風邪引いたんじゃねぇだろうなぁ?」


再三の忠告も聞かず、今日もまた上半身裸で昼寝する、いとこ家族の長男坊白兎。

その傍らにしゃがみ込み、翔太は白兎の額に手を伸ばした。


(熱は……ある、ような…ない、ような…?)


そもそも今は日中でも一番気温の高い時間帯。

さらに自身の熱も加わって感覚が麻痺状態だ。


早々に翔太は白兎の体温を計るのを諦めた。


(大体、くしゃみ一つで風邪って決め付けんのもなぁ…)


とりあえず現時点で引いてるか引いてないかは置いといて、今後の対策を取ることにする。


服は着せようがない。

せめてタオルケットでも持ってきてやろうかと、翔太が立ち上がった瞬間。


ゴロンと寝返りを打った白兎は仰向けになり、


「んっ……ぁ…」


暑さに呻いているのか、夢に魘されているのか。

眉間に軽く皺を寄せ、半開きの唇から掠れた声が漏れ出る。


それを見下ろしていた翔太の脳裏に、一瞬にして色々なものが駆け巡るのだった。


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危険のしるし

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嘘つき、ロンリー。