眷属♀がルーサーと再会
「ごんべえが取り込まれているとは…興味深い」
ルーサー様がアッシュ君の中に取り込まれて、私と再開した時は目を見開き呟いた。まあ、ルーサー様が驚く姿などなかなか見れないレアシーンだったのでにんまりとする。ルーサー様とまた再会できると思わなかったから嬉しい、声を掛けられるとは思ってなかったから幸せなんだ。
「おいおい、久しぶりの再会なのに薄情なんじゃねえのかァ!?」
「ゲッテムハルトさん大丈夫ですよ。私はルーサー様に存在を認知されただけでも嬉しいので」
「…お前はもう少し欲をもった方がいいと思うぜ。大体俺が来るまでお前はやつけれてたじゃねえか!宿主だからと言ってもな、きちんと自分の意見を言わないとダメだからなァ!?」
「そ、それとは別の話で…」
ルーサー様に突っかかるゲッテムハルトさんに驚きながらも私のことを案じて言ってくれるのは分かるのでバシバシと背中を叩かれても受け止めたが、何故かゲッテムハルトさんが来る前の話をされて慌てて遮る。その話はあまりルーサー様に聞いて欲しくなかった。ちらっと様子を伺うと目が赤く光り、苛立ちを覚えているかのように見えて、慌ててゲッテムハルトさんから離れると言葉を発した。
「…ほう、いつの間に僕の眷属を誑かしたんだい?」
「る、ルーサー様?」
「へぇ、一丁前に嫉妬かよ【敗者】もおちこぼれたもんだな」
「げ、ゲッテムハルトさん!?」
「黙れ【巨躯】、その頭では何も分かるまい」
何故か言い争いになってしまった。不味いこのまま闘争になればアッシュくんにどれだけの負担がかかるか分からない。止めなければ、でもどうすれば?ええい!なんとでもなれ!
「る、ルーサー様!」
「今は忙しいんだ。見れば分かるだろう?僕の眷属ならば場を…!?」
「私はルーサー様の眷属ですのでルーサー様が怪我する所なんてもう見たくないんです…だから喧嘩はお辞めになってください」
ぎゅっと正面から腰に抱きつき、何とか本心を伝えると頭の方から溜息が聞こえた。もしかしたら嫌われたかもしれない。でもここはアッシュくんの為にも何とか耐えなければ…
「…白けたぜ、後はおふたりさんでごゆっくりしやがれ」
シュッとその場を去るゲッテムハルトさんにほっと溜息をつきながら、何故か抱きつく腕を解かれないことに対して疑問を持ち顔を上げると泣きそうな顔をしながら私を見つめているように見える。気の所為かもしれないけど、そう見えた。ルーサー様が私の腕を解くまで、このままでいたい。
「ルーサー様また会えて嬉しいです」
「……ごんべえ」
例えこの思いが通じなくても私はあなたの傍にずっと仕えたい。その思いを込めてぎゅっと抱き締めた。