その後はギネたちが獲ってきた魚でバーベキューをしたり、四本丸対抗ビーチバレーをしたりと心行くまで楽しんだ。
ビーチバレーの結果は、なんと俺の本丸が一位だった。連れてきてた面子にもよるんだろうけどね。クロちゃんとこは保護者たちだし、翡翠のとこは運動論外チーム。瑠璃のとこは運動神経抜群揃いだけど、同田貫と瑠璃の相性が最悪で始終喧嘩していた。これが戦闘になると雰囲気も相性もガラッと変わるんだけどね。ビーチバレーじゃダメだったか。
夕飯はカレーを作り、こちらにも海の幸を投入。イカとかタコまで…お前らどこまで潜ってきたの?
因みに今日ギネが海水浴に来た理由は…
「最近食費が嵩んでてさ…。ギネくん、魚獲ってきてくれないかな?」
と、光忠に頼まれたかららしい。海水浴ではなく狩りに来たのだ。そして見事に魚を突いてきた。流石ギネ。
「カッカッカ!修行の後の食事は格別に美味なのである!」
山伏も修行だと言っているが、実際は遠泳しながら魚を掴み獲りしてきたのだ。小さいけどサメまでいたのには驚いた。暫く魚には困らなさそうだね。道理でうちの持ってきたクーラーボックスが多い上にデカイわけだ。ご褒美に明日の夕飯は豪華にしてやろう。
シロちゃんたちの口にも合ったようでペロリと完食してくれた。俺、食べ終わった皿を見るのって好きなんだよねぇ。やっぱり食べてもらえるのって嬉しい。
「ご馳走さまでした」
「ご馳走さまでした!美味しかったね!」
「うん。瑪瑙さん、御手杵さん、ありがとうございました」
「お粗末様。どういたしまして」
「いやぁ、俺は刺すこと以外能がないからなぁ。でも海の中でも結構突けるもんなんだってわかったし、また獲りに来るか」
御手杵、お前漁師でも目指すの?
獲ったどーってやつ?
応援するけど本業忘れないでね?
「それじゃあお待ちかね!花火しよ!」
一通り片付けを終えて外に出ると満天の星空に満月が輝いていた。見えるのは海、空、星、月。それだけ。目障りなものは何もない。こんな景色は滅多にお目にかかれないだろう。
バケツに水を汲み、花火の準備をする。
「うわぁ!いっぱいありますね主君!僕この手持ち花火が良いです!」
「了解。瑠璃が真黒先輩から貰ってきたらしいよ」
「正確にはおにぃの部屋にあったのを拝借してきたのよ!」
「はあ!?てめ、また余計なことを…!!」
「"盗んできた"の間違いじゃないのそれ」
シロちゃんが正解だと思う。まぁとばっちりが来るとしても瑠璃のとこだろうし、知りませんでしたってことで使って良いだろう。同田貫たちは御愁傷様。
「どれからやる?長谷部もやるだろ?」
「あ、いえ…!俺は見ていますので」
「そうか?イマツルと平野は?」
「ぼくはこのぱらしゅーとってやつがやりたいです!」
「僕は秋田と同じ手持ち花火で」
それぞれ希望する花火に火をつけてやると、花火独特の煙の匂いが立ち込めた。噴出される色鮮やかな火花が皆の顔を照らし出す。各々がうっとりと見つめる火は銀や赤…青へと色を変え、やがて静かに消えていく。
「ああ…、終わってしまいました」
「まだまだあるし、全部使いきっちゃって良いよ」
「ありがとうございます!」
再び火をつければ秋田と平野はまた楽しそうに笑みを溢す。