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トランクスとメルは寝床を共にする。なぜなら、そういう仲であるから。それ以外に特に理由はないが、強いて理由を挙げるなら、メルがよく寂しがるから、だろうか。口には出さないくせに、寂しいと瞳が雄弁に語る。それを見たトランクスも同様に寂しさを覚えるので、案外二人は寂しがり屋の似た者同士であるかもしれない。
深夜1時。
まだまだ体力の残っているトランクスとは裏腹に、行為が始まって早々にメルは根を上げてしまった。完全に消化不足であるトランクスはそれが当たり前であると分かっているかのように嫌な顔ひとつせず情事を切り上げ、ベッドに潜った。汗ばんで張り付いてしまったメルの前髪を丁寧に分け、軽く押し当てるように柔らかなタオルで拭いてやる。
「今日ね」
「うん」
「トランクスくんとお買い物に行けて嬉しかったの」
「ふふ、おれもです」
「その後、たくさんお話できたのも嬉しかった」
「それも、一緒です。」
メルとの会話を楽しみながら、トランクスは甲斐甲斐しくヘロヘロになったメルの世話をする。背に腕を回し、声を掛けてからグッと起き上がらせて、ミネラルウォーターを飲ませた。
「明日は早いの?」
「うーん、少し遅いですが、10時には家を出ます」
「そっか、じゃあもう寝ないとね」
「はい。メルさんは、明日は何をするんですか?」
うーん、と少し考え、メルは曖昧に笑う。
「あ。トランクスくんとブルマさんの帰りを待ちながら、家事をします」
「大切な仕事だ」
「そう、大切な仕事」
くふくふ。くふくふ。夜の公園のように、声を潜めて笑う。近くの部屋で眠るブルマを起こしては悪いと思ったからだ。
おやすみ、と囁きあったのは行為が終わり、甘い会話を繰り返して、30分ほど経ってからだった。トランクスの腕を枕替わりにして、メルは横になっている。
メルは目を瞑る。トランクスも目を瞑る。メルは眠れない。トランクスは微睡む。メルは眠れない。トランクスは熟睡している。メルは眠れない。トランクスは熟睡している。メルは眠れない。メルは眠れない。メルは、メルは。
メルは、眠れない。
さァ、エクス・マキナよ
──────答え合わせをしよう。
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