貴方の傍で
結論から述べましょう。その方が賢い感じするもんね。へへ、私、入隊試験に合格しちゃいました。
「九番隊……!!」
私の名前は九番隊の合格者の欄に載っていた。名前も隊も私の見間違いであるわけもなく、同期たちにも驚かれた。
そして私の記憶が確かなら、檜佐木くんは九番隊に引き抜かれたと言っていたはずだ。ということは、私はこれからも、死神になってからも、檜佐木くんと頻繁に会って仲良くすることができるということだ。
「檜佐木くーん!!」
合格発表の今日、檜佐木くんとご飯を食べる約束をしていた。私が合格だったらお祝いとして、不合格だったら慰めとして檜佐木くんが話を聞いてくれるとのことだった。
待ち合わせ場所に行けば、私服の着流しでそわそわしている檜佐木くんがいた。合格した嬉しさを全力で伝えたくて、名前を呼びながら思いきり駆け寄って、勢いよく抱き着いた。
「うわっ!!」
「褒めて檜佐木くん!私合格したの!!」
「は!?まじか!?よくやったな!おめでとう!」
檜佐木くんは驚いてくれて、わしゃわしゃと私の頭を撫でてくれた。久々に褒められ頭を撫でられ、合格の嬉しさが百倍くらいに膨らんだ。
「それにね、檜佐木くんと同じ九番隊なの!だからまた一緒に居られるね!」
「おお!すげぇ運良いな!よっしゃー!」
嬉しくてぎゅうぎゅうときつく抱き付いていたら、檜佐木くんまで私のことを抱き締めてくれた。檜佐木くんが今までこんなに喜んでくれたことがなかったから、試験頑張って良かったと自分の頑張りを認めることもできた。
「よし、じゃあ今日はお祝いっつーことで、俺が飯おごってやる!」
「ほんと!うれしー!檜佐木くん大好き!」
「そ、そこまで言われると照れるだろうが」
「えっ檜佐木くんって照れるんだ?かわいー!」
「うっせバカ!早く店入るぞ」
煽ったらちょっと怒ったのか、檜佐木くんは私を抱き締めるのをやめて、頭を押して私を体から引き剥がした。
そしてさっさと店に入って行ったのだが、ちらりと見えた檜佐木くんの横顔が赤いような気がした。
ほんとに照れさせてしまったのかと申し訳なくもなったが、かわいいなとも思ってしまった。
「檜佐木くん」
「あぁ?」
「死神になってからも、引き続きよろしくね」
「……おう。よろしくな」
まだ頬には赤みを残したまま、優しく微笑んで私の頭を撫でてくれた。檜佐木くんの優しさが嬉しくて、大好きで、これからも檜佐木くんの平穏を守り続けようと誓った。
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