あれから週二ペースくらいで幸実ちゃんは十一番隊を訪れるようになり、うちの隊員たちと手合わせするようになっていた。女の子だから手加減はしているみたいで、この前みたいに怪我をすることもなく、順調に強くなっていった。


「あ、弓親さん!聞いてください!」

今日の幸実ちゃんはご機嫌で、笑顔でこちらに駆け寄ってきた。

「どうしたの?」
「今度、現世に滞在任務へ行くことになりました!お仕事くださいって京楽隊長にねだった甲斐がありました」
「へぇ、よかったね。一人で行くの?」
「そうです。だからちょっと不安なんですけど…でもせっかくの機会ですし、頑張ります!」

普段こういった任務には駆り出されていないみたいなのに、大丈夫だろうか。僕も不安だ。

「気を付けなよ。何が起こるか解らないんだから」
「…心配してくれてるんですか?」
「…そうだけど?」
「へへ、嬉しいです」

人様に心配かけておきながら、幸実ちゃんは嬉しそうに笑う。こっちからしたら笑い事じゃないってのに。

「浮かれてたら死ぬよ」
「はーい」

それでもまだにやにやしてるから、ちょっと頬をつねってやった。それでも治まらないしなんだこの子。

「あ、現世のお土産何がいいですか?食べ物ですか?美容系の何かですか?」
「何でもいいよ。幸実ちゃんが、僕が喜びそうだと思ったもので」
「…難しいですね。頑張ります」

お土産もいいけど、旅行じゃなくて仕事なんだから。
僕はただ、幸実ちゃんが無事に帰ってくることを祈るだけだ。

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