友達同士でも良いでしょう?(おまけ)


【友達同士でも良いでしょう?(おまけ)】
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「あの二人はどういう関係なのか、結局分からず仕舞いじゃったのう」
「そうだな」


階段を下って行きながら、呟く童虎にシオンも同意する。
エナガの気配を辿れば、漸く目当ての宮に辿り着いたらしい。
やれやれと二人して安堵の色を隠さなかった。


「それにしてもさっきは参ったものよ…」
「全くだ」


童虎の言うさっきとは、二人してエナガに問い詰めていた時のこと。
追究に参ったとエナガが空を見上げたところ、そんな彼女の心情を察するかのように絶妙なタイミングで彼の声が聞こえた。
声の主は言わずもがな、彼女が会いに行く予定の友である。
声と言っても小宇宙を介してのやりとりであるため、エナガには聞こえていない。
だからこその物言いだったのだろう。

『彼女は君たちの話相手をしにやって来たのではないのだぞ。さっさと道をあけたまえ』
聞こえてきた第一声がそれだった。
これで終わればまだ良かったのだが、残念ながら続きがあった。

『それ以上無用に引き止めるならば、相応の対価を払ってもらうが…構わないかね?』
言葉はあくまで問いかけだったが、発せられる小宇宙から選択肢が二人にないことは容易に想像できた。

好奇心半分、心配半分で首を突っ込んだがために要らぬ対価を払わされるなんて、もちろん後免である。


「それで、童虎よ。どうするのだ?」


成り行き上シオンとともに降ってしまったものの、童虎の宮は天瓶宮。
シオンの言わんとすることを察した童虎は、エナガと同じように天を仰いだ。


「縋ってもアスミタは助けてくれぬと思うぞ……」
「じゃろうな。さてどうしたものかの」


降ってしまっては戻れない上、今更引き返して処女宮を通り抜ける気力も…今のところない。
途方に暮れる同胞の境遇に同情したシオンは、今日一日は白羊宮に泊まることを提案することにしたのだった。




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拍手掲載:2014/12〜
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