これではっきりわかった。
どうしてこんなに心が動くのか。
どうしてあんなに仲良しだった姉さんと喧嘩をしてしまったのか。
涙が流れたのも、
サンジくんに優しくされる理由がわからなくて辛いのも、
全部全部、私がサンジくんを好きだからだ。
「っサンジくん………」
「沙羅ちゃん。いいよ、全部忘れて。オレだけ見てて?」
額をコツンと合わせれば目と目が近づく。
私の視界にはサンジくんしかいない。
「サンジくん…好き…」
最中だからって、私は自分勝手なことを口走る。
サンジくんは、返事もせず私に口付けて来た。
「サンジくん…首舐めて…」
「沙羅ちゃん、ほんと首好きだね。いいよ。」
他人に首を触らせることが出来るのは
私が彼に命を預けられるからだ。
命に関わるそこはすごく敏感に作られていて、
少し触られるだけで私の脳みそは全てを支配されてしまう。
「っぅん!あぁっ、もっと…もっと舐めて…」
熱くなった舌が首を這っていく。
下から上へ、唇も使って。
激しい水音がする。サンジくんの唾液が胸元まで垂れる。
「はぁあん、熱い、気持ちいよ…サンジくん、もっと。ねぇ、吸って欲しい…」
「っ、ん、痕、残っちゃうよ。」
「いいの。吸って。痕ついていいから、吸って…………」
ちゅ、ぷちゅ、ちゅっ、ちゅ、と
卑猥な音が響く。首元を離れないように気が済むまでサンジくんの頭を両腕で閉じ込める。
ピリリとした痛みが快感となって全身を駆け巡った。
「すごい。華が咲いたみたいだ。」
私を上から見下ろして、サンジくんはそう言った。
「サンジくんのも、してあげる…」
そう言ってズボンに手を掛けようとすると、
「今日はいいよ、シャワーも出来てないし。それに…」
早く、沙羅ちゃんのナカに入りたい。
そう言って押し付けられたズボン越しの昂りは
わたしの下着に触れて軽く擦られる。
「っあん、サンジく、汚れちゃう…」
「汚れちゃう?もう濡れてるの?」
「っあ!だめっ…………」
恥ずかしさに思わず顔を覆った。
下着をずらしにかかったサンジくんの手はもう止められない。
「沙羅ちゃん…いつからこんなやらしい子になったのかな?仕事が楽しいって、こういうこと?」
「ああん!違うっ、サンジくん、だから…」
「君を最初に抱いたのは誰?」
サンジくん。そうやって独占欲を発揮してくれて
いま私はすごく嬉しいよ?喜んでもいいの?
私、娼婦なのに、あなたの特別になりたいと思ってしまっている。
業界のタブー。これって絶対いけないことだ。
でももう止められない。愛されたい。
せめてあなたに抱かれてる間は、そんな想像をしてもいいかな?
「っ、もう挿れて…」
「まだ、キツいだろ?だめだよ」
「いいのっ…お願い…壊して……」
「沙羅ちゃん………そんな辛そうな表情、しないでくれよ…」
また、涙が溢れていた。
お願い。お願い。私をサンジくんのものにして。
そんな我儘でイケないこと、言えるはずもなくて。
「沙羅ちゃん。泣かないで。そんな君を壊すなんて、出来ないよ。」
ちゅっちゅ、と目尻にキスを落としながら
唇で涙を拭ってくれた。
わたしに覆い被さってるサンジくんを
両腕で抱きしめて、両脚を絡めて、
もう私から離れられないようにする。
「沙羅ちゃん…」
「サンジくん…しばらくこうしてて…」
「いいよ…君を壊すことは出来ないけど、今夜はうんと優しくしてあげる。」
その優しい言葉が私たち姉妹にとってはどれだけ残酷か、
サンジくんにはきっと想像もつかないんだろう。
いっそ壊して、殺してくれた方がずっと幸せに違いない。