優しい人なんだろう。
きっと、自分の不幸よりも他人の不幸に顔を歪める人なんだ。



「んっ、んっ!サンジくん、はあ」


「っ沙羅ちゃ、好きだ。好きだよ。」



けれどそんな嘘を吐かれることがどれだけ辛いか。
サンジくんは私の気持ちに気づいてるはずなのに。わかってるはずなのに。


「サンジくん、好き…好きだよ。貴方のことが1番…」



最中だからって勝手なことを言って
また貴方のことを困らせる。お互い様なんだからね。
ここは夜の世界。男の人が癒しを求めてやってくるお店。
わかってるよそんなことは、自分の仕事くらい。
だから私はもう割り切って、思いのまま彼に抱かれることに徹した。



「沙羅ちゃん…オレ、君の姉さんと…」


「やめて。姉さんの話は…っ、」



私の中に入ってる彼の熱をぎゅっと締め付ける。
もう離すもんかとばかりに。
私以外の女の子なんか、抱けなくなってしまえばいいのに。

お布団の中で吐かれる男の人の言葉なんか信じない。
彼らはただ欲望のために都合の良い言葉を口にするだけだ。



「姉さんと、切るよ。」


「もう、黙ってよ……馬鹿」


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