海に落ちる夢。
底がないの。
ただひたすら、私は落ちていくだけ。
でもね、ただ心地よくて。
このままずっと落ちて行けるなら
別に息ができなくてもいいかな、なんて
そんな風に心が静かになる夢だったんだ。
「沙羅ちゃん。朝だよ。おはよ」
そう言って私を起こした彼は
昨日裸のはずだったのに既に服を着て何故かその上にエプロンまで着けていた。
「は…えっと、おはよう。」
「一階の厨房借りたよ〜朝ごはん出来てるからね。一緒に食べよう?」
そう言われて部屋の中にある机の上を見やると朝ごはんというには豪華すぎるラインナップの食事が並べられていた。
「え?え?うそ、これ全部、サンジくんが?」
「そうだよ。いっぱいあるし、沢山食べてね〜!」
すごい。コックとは昨日教えてもらったけど、こんな。
「どうしよ。めっちゃ美味しい…!」
「ありがとう。まだまだあるよ」
「このフランスパンのピザのやつめっちゃ最高!!!」
中でも美味しかったのはフランスパンの中にチーズ、トマト、きのこ、鶏肉の入ったピザトースト風。
熱々でサクサクのパンも美味しいし中のピザソースも1つ1つ考えて作られてる感じがしてすごく美味しい。
「あぁそれね。沙羅ちゃんの姉さんも気に入ってよく食べてくれるよ。」
それを聞いて、何故だか私の胸にズキン、と痛みが走る。
「姉さんにも、料理作ってあげてるの?」
「そりゃあ、オレはコックだからね。沙羅ちゃんもお腹空いたらいつでも言ってよ。何でもつくるし」
「そっかあ…わたしシャワー浴びてこようかな。サンジくんは?」
「オレ起きてすぐ浴びたから平気だよ。」
「…わかった。」