昨日2 今日7 合計3813 更新2018/12/25/03/09

投稿2018/12/25/03/09

部屋と少女と私A第二章


私はお気に入りの少女をテレビで見るたび画面に食い入ってしまう。
もちろん録画もする。
その至福の時間は心がとてもなごむ。

私は夜が待ち遠しい。
夜は私の憧れの少女達と逢えるから。

さっそく、その日の夜に灯りを消して目を閉じてみる。
大きく深く息を吐いて布団に横になる。
案の定、お気に入りの少女が脳内の暗闇の中に鮮明に浮かんでくる。
ここではお気に入りの少女を木崎なごみ(仮)とでも名付けてみる。

さっそく私は妄想世界へと旅をする。
いきなり目の前に現れた光景は、私のお気に入りの少女なごみちゃんが一人、不安そうにたたずんでいる。
私は勇気を出して声をかけてみる。

「こんにちは、どうしたの?」

するとなごみちゃんは潤んだ瞳で私にすがる。
意外だった。
怯えて逃げると思っていたのに私を頼りにしてきた。
私は一瞬で心を奪われてしまった、その迷子の天使に!

「ここはどこなんだろう?」

途切れ途切れのぎごちない会話をしながら二人並んで歩く…目的地の無い場所へひたすらに息をして…

隣に憧れのなごみちゃんがいる。
そう思うだけで私の心臓はドキドキする。
まるで鼓動がなごみちゃんにも伝わり聞こえているのでは?、と思うほどドクンドクンと早くなる。

なごみちゃんはチラチラと私の顔をたまに見てくるが、私はなごみちゃんの顔を到底見る事などできない。

「どうしたらいい?何か話さなきゃ…」
ハッ!!!
「ここは私の妄想世界!!!」

つまり私の思うがままに出来るという事に気づき我に返る。

「妄想の中ならばこっちのものだ!」

私は強制的にシチュエーションを変えてみる。
私の部屋から改めてリスタートである。


- 7 -

*前次#


ページ:



しおりを挟む

コメント
前はありません次はありません
名前:

コメント:


編集・削除用パス:



表示された数字:



ALICE+