賢者の石編 21話
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「なんかあった?」
必死に涙を止め、立ち上がり顔をみれば双子の一人がレンを心配そうに見つめていた。
気が動転してるのだろう、フレッドだかジョージだか判らない自分が少し申し訳なく思いながら安心させようと笑みを浮かべる。
「ううん。何もないわ。ただ雨に打たれたかっただけなの。」
「嘘。目が赤い」
そう言われればレンは何も言い返せなかった。
嘘で繕っても良いのだが…どうしてかこの人には、これ以上嘘は言いたくなかった。
「俺には言えない事?」
「えっと…ごめんなさい。」
「…俺達レンの味方だから。何かあったら…」
そう言われれば、レンの胸の内を嫌なモヤモヤした気持ちで満たされていく。
「…ありがとう…」
心配かけない様に笑ったが、瞳からポロポロと我慢していた涙が無意識に零れ出す。
「あれ…?おかしいな…」
どうしてだろう…そう言いながら無理に笑みを浮かべて涙を拭い止めようとするが止まらない。
その人はレンを優しく抱き締め「無理に笑わなくて良いんだ」そうレンに言うとレンは声をあげて泣いた。
“お願い…嫌いにならないで…”
段々と薄れていく意識の中、レンは無意識にそう呟くと、闇の中に落ちていった。
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