賢者の石編 28話
すると、2人を守る様に盾のような結界が張られ、フードを被った者の行く手を阻む。
その瞬間、その者がニヤリと笑った気がし、レンの体を嫌な感じが駆け巡った。
はっきり見た訳じゃない…だが、レンには確かにこれは“アレ”なんだと確信めいたものがあった。
後ろの方から蹄の音が聞こえてくると自分達の真上を何かが飛び越えて行き、その者を威嚇する様に前足を高く上げる。
するとそれはすぐさまその場から去って行った。
「怪我はないかい?」
その人は淡い金茶色のパロミノのケンタウルスだった。
彼はハリーに手を差し出し立たせながら二人にそう訊ねると、レンは小さく頷いてみせる。
「えぇ、ありがとう……。あれはなんだったの?」
ケンタウルスは何も答えずハリーをじっと見るとゆっくりと口を開く。
「ポッター家の子だね?早くハグリッドの所に戻った方が良い。森は今、安全じゃない。」
そしてレンを見ると話を続ける。
「君のその力はクレスメント家の子だね?君達にとっては特に安全とはいえない。」
「あの…」レンは話をしようとするが、名前が判らずに困った表情をすると「私の名はフィレンツェだ。」とケンタウルスは教えてくれる。
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