賢者の石編 31話
しおりを挟む
ダンブルドアは歩きながら話しているんだろう…足音が室内を動いている。
「これはキミの崇拝者達からじゃ。クィレルとの事は秘密じゃ。つまり、皆が“秘密”とういう事を知っておる。…あぁ、ミスター・フレッド、ミスター・ジョージ・ウィーズリーはキミに便座を贈ったのじゃが、衛生上良くないとマダム・ポンフリーが片付けてしもうた。君が笑うと思ったのじゃろうな」
「あの…先生?…クィレルはどうして僕に触れなかったのですか?」
「キミにはお母さんが残してくれた跡がある…額の傷跡ではなくての。ハリーの体に肌にそれは刻まれておる」
「なんですか?」
「愛じゃ…愛じゃよハリー。」
ハリーのご両親はハリーを沢山愛し続けている。
大体の家庭がそうだろう…自分の子供を愛さない親なんていない。
だが、レンの家庭は違った。父は利用する事しか考えず、母は憎み恨み死んでいったらしい…
どうして自分は生まれたのだろう。
人はこの世に成すべき事があるから生まれるという。
なら、自分は何をする為にこの世に生れ落ちてしまったのだろう…。
それは母や母の家庭を壊してまで成さねばならない事なのだろうか…。
「先生は…その…レンの事…ご存知だったんですか?」
「父親の事かね?」
「はい…」
「あぁ、知っておった。レンの母とワシは友人だったからの」
「ヴォルデモートが言ったんです。”無理矢理にでも身籠らせたのは正解だった” ”我が娘よ”と」
ハリーは言い難そうに話を続けた。
5/8
←前へ    次へ→
目次へ