賢者の石編 31話
「レンは悲しそうに笑って、それを否定しませんでした。」
「ハリー、レンはのその事を知っておるし、受け入れておる。その上で、闇の道を進まず父と戦う道を選んだのじゃよ。ハリーと出会う前にの。…例えそれが我が身を危険に晒す事じゃとしてもの。」
ダンブルドアは話を続け、ハリーはジッとその話を聞いていた。
「ハリーの大切なご両親が亡くなった時にその場にレンも居たのじゃ…ヴォルデモートが脇に抱えての。自分の右腕に使うべく幼いうちから色々と教えようと思ったのじゃろう、その記憶がレンの脳裏には焼きついておる。レンの血の力はその記憶を忘れさせる事は許さなかったのじゃ。幾度となくその夢に魘され、脅えて育ったのじゃろう。その場に居たのに人が殺されそうになるのを、ただ見ているだけで何も出来なかったと…それを赤子だったから仕方ないと片付けてはいけないと…だから自分は友も愛も求めてはいけないと独りで生きていくつもりだったようじゃ。」
レンの瞳から熱いものが次々に溢れていった。
自分の自己満足でハリーに近付いた事、暖かくて居心地が良くて、それから離れる事がなかなか出来なかった事。
正直に自分の全てを伝える勇気が持てなかった事…
ハリーに全てが知られてしまった今、それらの所為で、ハリーを酷く傷つけ失ったであろう事…
レンは酷い後悔の念に襲われ涙が止まらなかった…。
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