賢者の石編 4話
他の店へ目もくれず歩くと、小さな店が立ち並ぶ中に一際高くそびえる真っ白な建物が視界に入ってくる。
魔法族なら誰もが使うであろう、グリンゴッツの魔法銀行である。
レンはブロンズの観音開きの扉と銀色の扉の二つを通り抜けると、そこは広々とした大理石のホールヘと繋がっていた。
「おはよう。レン・クレスメントの金庫を開けたいのだけれど…良いかしら?」
カウンターに近付き声をかけながら、鍵を見せるとカウンターにいる小鬼は鍵を受け取り、慎重に調べてから「承知致しました。案内させますので」と相変わらずな無表情で言った。
小鬼の指示で案内の小鬼が側まで歩いてくると、レンはその小鬼の後をついて行く。
すると少し進んだ先には細い石造りの通路があり、小鬼はそこで立ち止まり口笛を吹くと、小さなトロッコがこちらに向かってやってきたのだった。
レンはトロッコを見て、この先に起こる事態を想像すると大きく深呼吸してからトロッコに乗り込むと、何となくそれを見ていた子鬼がニヤリと意地悪く笑ったようにレンには見えた(実際には笑っていないが)
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