番外編-ジョージ視点-
「けど、ダンブルドアがハリー達の所に着いた時はもう気を失ってて…」
死んでしまったんじゃないかと思ったと消えそうな声で言う彼女の頭をフレッドは撫でてやってた。
「けど生きてる!大手柄だぜ!」
「達?」
ここに寝てるのはハリーだけだ。
”達”とはここの2人を除いて誰の事だろうと純粋に気になって出た言葉だった。
「レンよ。ハリーを庇う様に一緒に倒れていたの。まだ目が覚めないみたいで…」
「僕が気を失った後、レンがずっと僕を守ってくれてたらしいんだ。ダンブルドアがそう言ってた。」
カーテンで覆われているベッドを指差しハーマイオニーは俯いた。
俺はそっとそのベッドに近付いて中を覗き込む。
青白い顔をしたレンが静かに眠っていた。
静かにベッドの隣まで歩いて行っても起きる気配はない。
自分の運命に逆らって、独り親や闇に呑まれまいと戦い続けるのは…どんなに辛かったんだろう。
周りは容赦なく自分を闇の道に引き摺り込もうと考えを巡らせ、時には暴力に出られる事もある環境で、孤独とも戦いながらその道に進まないと決意を貫くのはどれだけの事なんだろうか。
父親が自分の友達の両親を殺し、その友達は自分の父親を憎み復活させまいと動いている。
どんなに悲しいんだろう…俺には想像もつかない。
比べてしまったらどれだけ恵まれた環境で育ったんだろう…確かに貧乏ではあるが親も兄弟もいる。
一心同体と言える程に近くにいる相棒だっている。
だが…レンにはそれらがない。
独りでずっと戦い続けてたんだ…そう思ったら俺はレンを抱き締めていた。
この小さな体が、あんな大きなもんを背負っているんだ…。
体が思ったより冷たいが、寝息が聞こえるから生きてはいるんだろう。
親が誰だろうと関係ない。
この小さな子を守ってやりたい。
自分に何が出来るかは判らない。
だが孤独に震えさせ、独りで泣かせる事は少なくとももうなくなる筈だ。
信じてもらえるか、頼ってもらえるかは判らないが、支えてやりたい。
やっと俺の中で答えが出せた気がした。
ずっと逢いたかったんだ。
逢って、こうしたかったんだ…
可愛い妹、愛しい妹…そんなんじゃない…
あぁ、俺は彼女に惹かれてたんだ…あの時からずっと…。
“もう大丈夫だから…信じて。俺はレンの味方だから。いつだって笑顔をキミに届けてみせるから…”
抱き締めながら耳元でそう呟けば、小さく微笑んでくれた気がした。
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