休憩をそこそこに切り上げては、ある程度進んで行くとリーマスはレンに結界を張る様に言い、レンは言われた通り指定された場所であろう場所に結界を張る。
すると何処からともなく何かが現れた様な音がし、2人はそのまま建物の中に入って行くと結界を解いた。
「此処が本部になる場所?」
「そうだよ、此処はシリウスの両親の家だ。」
今はもうご両親とも亡くなっているからシリウスの家でもあるんだけどね。と苦笑交じりに言うリーマス。
「なんだかとっても埃っぽいわね。それと…闇の魔法の匂いがするわ。シリウスの家族も闇の魔法に詳しい人達だったのね。」
その言葉に驚いて見せたのはリーマスだった。
「キミは…瞳が見えなくなって、また1つ武器を手に入れた様だね。」
「武器?」
「魔法を感じ取る力の事さ。元々備わっていたのだろうけど…瞳が見えなくなって研ぎ澄まされた様だ。」
「こんな怪我を負っても無駄じゃなかったって事ね。」
「人生において、無駄な事なんて何1つないさ。」
レンの自嘲的な発言に、リーマスは優しくそう解く。
「待って、誰か来るわ。」
不意に近付く魔力を感じ、レンはリーマスにそう言えば、一体に緊張した空気が張り詰める。
まだこの場所は知って居る人物も数少ない。
人が居る筈がないのだ…。
「気高きブラック家の敷地に…半端者の穢れた存在が足を踏み入れた…なんと嘆かわしい…」
「クリーチャーか。…レン、大丈夫だ。此処の屋敷しもべだよ。シリウスのご両親がご健在の時から此処に居るらしい。」
その言葉にホッと安心はしたが、クリーチャーという名の屋敷しもべが放った言葉がどうもレンは気に入らない。
「家族を何年も待ち続けて独り此処に居るって、とっても寂しい事だと思うわ。…でも、そんな口をきかないで欲しいの。彼は私の大切な家族だから…貴方も自分の家族を貶されるのは喜ばしい事ではないでしょう?」
レンがそう言えば、リーマスは良いんだと苦笑して見せたが「良くないわ!」とレンは唇を尖らせる。