「例え腕に印があっても私達は何も変わらない、それだけは信じていてくれるかい?シリウスだってスネイプ先生に向ける様な眼差しをレンに向けたりはしていないだろう?」
最後を冗談交じりにそう言えばレンは瞳を丸くしシリウスを見つめる。
「…シリウスとリーマスにそんな事されたら…立ち直れないわ。だって!叫びの館であった時、私とても緊張したのよ?すごくシリウスが警戒してて睨んでて…あれが毎日とか嫌。家出するわ。」
その言葉にシリウスが「睨んではないだろう」と言葉を返すも「目つきが悪いんじゃないか?」と言い返すリーマスにレンは笑ってしまう。
「レン、そんな目をしていないという事からも判っているかもしれないが、私達は何があろうとレンを愛しているよ。クレスメントだからじゃ無い。1人の人間として、我が娘として。」
レンはその言葉を聞き、シリウスの方を見ればシリウスも大きく頷いてくれる。
「判ったわ。私も2人の事を…その…誰よりも大切に思ってる事…忘れたら嫌よ?」
「あぁ、判ってるさ。」
「こういう気持ちが愛っていうのかしら…よく判らないけど。」
「愛にも色々な形があるんだよ、レン。だが私達は確かにレンからの愛情を感じてる。レンは人を愛せない人間ではない。」
そう優しく微笑んでくれるリーマスがレンはどこか照れくさくなってしまい視線をそらしてしまう。
その後まもなく、シリウスがレンを抱え本部の厨房へと連れて行ってくれた。
「私もう歩けるわ」というレンの意見を笑みながら却下する2人の父親。
厨房にはモリーとアーサー、そしてジョージがいた。
アーサーはシリウスとリーマスの様子を見てほっと息を吐いた辺り、何かしらを察していたのか聞いていたのかもしれない。
「さ、レン。ちゃんとご飯を食べなきゃいつになっても元気になれませんよ?」
「お手柔らかにお願いします。」
そう不安そうな声を漏らすと、大人達は声を上げて笑ってしまう。
だが、モリーが用意してくれた食事の量は案の定食べきれる量ではなく、困っていれば雛鳥の様に口を開けたジョージに小さく笑い、レンは残りの殆どをジョージに食べてもらい、最後の数口を自分で食べ、あたかも全部1人で食べました。という体でいれば、リーマスにはバレていたのだろう、彼は思わず笑い、ジョージもニヤリと笑っていた。