その作業をシリウスは不思議そうに眺めていたが、仕上がった頃に「手を出して」と言われ素直に従うと、それを手首に結ばれた。
「それ、マグルではミサンガって言うらしいの。お願い事が叶うと切れるんですって。私の髪色とハリーの髪色の糸には私達の髪の毛を混ぜたわ。何処に居ても3人一緒。休暇になったら直ぐ帰ってくるから。」
シリウスの手をぎゅっと握りそう言えば、シリウスは少しだけ微笑んでくれた。
「シリウスのお願い事が叶うと良いわね。」
「そうだな。」
シリウスは深い溜息を吐いて、また一人にして欲しそうな雰囲気を出し、それにレンは苦笑して立ち上がると扉の所まで歩いて行き、そして振り返ってはシリウスを見つめると、シリウスの眉が動き不思議そうな表情をする。
「…シリウスを無罪にする為に、母の願いを叶える為に私頑張るから…学校の間は動けないけれど、戻ったら必ず。だからもう少し我慢していてくれる?」
「無茶はするなと何度も言っている筈だが?」
シリウスはどこか苛々している様な口調で言えばレンはシリウスから視線を逸らしてしまう。
「判っているわよ。でも…私だってシリウスの為に何かをしたい。そうやって苦しんでいる父親を助けたいって思ってはいけない事なの?これは間違った気持ち?あの時、ワームテールを逃がしてしまった事を何度悔いた事か…。」
レンの言葉にシリウスは口籠る。
「それとも…私に余計な事をするな、考えるなって言いたいの…?」
「違う!」
シリウスの唸るような大きな声にレンがビクッとすれば、シリウスは一言詫びを言い大きく息を吐く。
伯父の件もあり男性の怒鳴り声があまり得意ではないと、シリウスは思ったのかもしれない。
「自分の命よりも大切な愛しい者をもう2度と失いたくない。…ただそれだけだ。」
「…有難う、シリウス。私も同じ気持ちよ。だからこそ、死なない程度に頑張るわ。それで許してくれる?シリウスの事で出かける事があったらこっそり出かけてしまいましょう?スナッフルズは私の犬って言ってしまったもの。一緒にいても疑われないし、疑われたらすぐ家に逃げれば良いわ。なんてたって護りのスペシャリストな私がいるんだもの。それにシリウスは勇敢な戦士よ。2人セットなら誰も敵わないわ。」
悪戯っぽく笑うレンに、シリウスはやっと釣られる様に笑ってくれた。